シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。大型台風、箱根山の噴火とか色々ありますが、日本だけでなく世界のそこここでもハリケーンや竜巻地震など大変です。地球規模で何かが起きている気がします。
そんな時でも人間同士が争うことを考えているなんて、人間は小っちゃい、小っちゃい。
情けないと思いませんか。平和に暮らすということは、誰もが武器を取らなければいいだけだと思うのですが。
岡田惠和さんの「心ポキッとね」(CX)ではないですけれど、誰でもどこで心を病んでいる部分はあるし、一人一人唯一無二の存在ですから、誰とも違うのは当たり前、そこをお互いが理解していくことが大切だと思うのですね。
それは個人でも国でもみんな同じで、相手を理解しようと努めようと思うことと、最初から敵だとか邪魔なものだと思っているのでは、対応も考えも全く違って来ると思うのです。
シナリオは、相手やまわりのことを考えずには書けませんから、自然と自分以外の人や周りを考えるようになるものです。
もちろん考えや想いは違うでしょうけれど、理解しようとするのと理解しないことでは、見方も接し方もまったく変わってきますから。
出身ライターの宮沢あけみさんが「ぷかぷか」というドキュメンタリー映画を作りました。
「横浜緑区のパン屋「ぷかぷか」には障害のある人たちがたくさん働いています。この映画は、ぷかぷかで働く彼らと地域の人たちが一緒に芝居を作った大冒険の記録です。」と宮沢さん。
ぷかぷか代表の高崎さんとご一緒に作り上げました。
「何を考えているかわからない、怖い、一緒に何かするのは面倒なことがいろいろ起こる、効率が落ちる、などを理由に、どちらかといえば彼らは社会から疎外されています。」
ところが、地域の方々と一緒にワークショップを始めたら、
「彼らを支えようという思いで参加したのですが、支えられているのは私たちの方だということがだんだんわかってきました。彼らに向かって「あなたがいないと困る」「あなたに一緒にいて欲しい」と素直に思える関係です。そういう関係がワークショップ参加者の中で共有できてきた、ということです。」
このドキュメンタリー映画は、
「彼らを社会の中から締め出してしまうとき、締め出した側も、許容できる人間の幅が狭くなり、お互いが生き辛くなります。お互いが息苦しい社会になっていきます。そんな中にあって、「彼らがいないと困る」「彼らに一緒にいて欲しい」と素直に思える関係ができた「場」は、この息苦しさが増す一方の社会にあって、この問題を解決していく手がかりを提案しているように思うのです。」と代表の高崎さん。
障害者という言葉を私自身は好きになれません。私は、自分も然り、誰もがどこか障害者であると思っています。完璧な人間などいないのですから。
人はみんな違います。違いを認めていくことが、豊かな社会への第一歩だと思います。ですが、それには遠巻きではなくふれ合ってみないとわからないことがたくさんあります。この映画はそれを伝えてくれています。
ヘイトスピーチなどは決してうまれない世界がここにあります。
理想と言わずに、他人への想いを、他人と共に生きるということを考えていきたいと思います。
上映会が、5月21日木曜日 ①10:00~13:00②14:00~17:00③18:00~21:00と3回行います。
会場はみどりアートパーク・ホール(JR横浜線・東急田園都市線・こどもの国線「長津田駅」北口徒歩4分)上映会に参加して、見てみる・・・新しい出会いをここから始めてみませんか。