子どもからお年寄りまで、すべての人にシナリオの力を!
あなたの毎日に役立つシナリオの活用例がここにあります。
シナリオ・センターの新井です。
今年45周年を迎えるシナリオ・センターが、5年ほど前から取り組んでいる「一億人のシナリオ。」プロジェクト。
小学生など、高校生以下を対象にしたキッズシナリオも実施しています。
今回は、横浜市立美しが丘小学校の6年2組33名に出前授業を実施してきました。
たまプラーザ駅からの案内役は、実はこの辺生まれの事務局の中川さん。 「ここ、私が通ってた幼稚園」とか、思い出話を聞きながら、小学校へ向かいます。 |
キッズシナリオは、ぶっちゃけ利益がでる活動ではありません。というか、利益を出そうとも思っていません。
なぜ、シナリオ・センターが時間も人も使って、キッズシナリオをするのか、不思議に思う方も多いです。
たまに「未来のシナリオライターを育てるのですね」と言われもしますが、それも違います。
シナリオを書くことで、様々な人の立場で考える想像力を豊かにしてほしいからです。
相手のことを考えるのは、いつでも、どこでも、どんな時でも、大切なことです。想像力が豊かになれば、誰とでも楽しく時間を過ごせるでしょうし、嫌な気持ちにさせることも少なくなります。
子ども同士でも、大人同士でも、国同士でも、そこは同じですよね。
今回お話を頂いた横浜市立美しが丘小学校の6年2組は、一年間かけて、映画を作りたいと考えているとのことです。
「そもそも、映画ってどうやって作ればいいの?」
ということで、シナリオ・センターにお声をかけて頂きました。
今回の授業は、田中くんに授業を担当してもらいました。
ここで、「つまらないな」と思われてしまったら、映画を作りたいという子どもたちの気持ちが台無しです。そうです。責任重大がなのです。「ちゃんとやってよ、田中くん!」とさめた目で、エールを送ります。
なぜか、脇を押えながら挙手をうながす田中くん。 |
まずは、シナリオに欠かせないものは何か、皆さんに考えてもらいます。元気に、手が挙がります。
「景色!」「人物!」「監督!」
と、色々な意見が飛び交います。
まず大切なのは、人物。人が出てこない映画は、基本的にないですからね。
ここで田中くん、
「『クレヨンしんちゃん』に人物がいなかったら、タイトル『クレヨン』だけだもんね」
と、そこそこの笑いをとります。ま、あくまで、そこそこです。
キャラクターを発想する練習として、
「若葉さゆり」という名前から、キャラクターを自由に想像してもらいます。
「もしも、若葉さゆり先生っていう人がいたら、年齢は?教科は?性格は?口ぐせは?」と順々に考えてもらいます。
みんなから、いろんなアイデアが出ます。
性格が優しいといった子は、口ぐせを「大丈夫、大丈夫」と設定しています。
性格がきついといった子は、口ぐせを「あとで職員室きなさい」と設定しています。
子どもたち、さすがだなと思うのは、性格と口ぐせがちゃんとマッチングしていることです。
キャラクターによって、セリフが変わること、行動が変わることをちゃんとわかっているのです。
シナリオの基本は、このキャラクターだったら、どんなことをするかな、どんなことを言うかなと、考えることです。
シナリオを書き始めることで、意識的に想像する力が身につきます。
今回は、キャラクターを設定してシナリオを書いてもらいました。
来週は、キャラクターを面白く動かすためのポイントを小学生に伝えて、シナリオを書いてもらいます。信じられないかもしれませんが、小学生のシナリオが、かなり面白くなります。ま、それもこれも、ジェームス三木さんや内館牧子さん他、600名以上のプロの出身ライターが使っている技術ですから、当然と言えば当然なのですが。
「うまく書けた!」という満足感とともに、「シナリオを書くのが、楽しい!」と思ってくれる子が、たくさん増えてくれたらと思っています。今日はどうだったでしょうか?
美しが丘小学校の場合は、ここから映画制作まで突っ走れるようにしたいと思います!
シナリオ・センターでは、「一億人のシナリオ。」プレジェクトを様々な機関で実施しています。ご要望があれば、お気軽にお問合せください。詳しくはこちらから。お問合せは、シナリオ・センター新井まで(電話:03-3407-6936 メールはこちらから)