シナリオ・センターの開講情報をお知らせします。ドラマや映画だけでなく小説、戯曲、漫画やアニメの講座の開講、コンクール対策講座もあります。
シナリオ・センターの新井です。
シナリオの勉強法はいろいろなものが言われていますよね。
その中に、気に入った作品を何度も繰り返し観るといいというアドバイスがあります。
でも、ただ観ているだけで、シナリオがうまくなるなら、苦労しないとも思いますよね。
もしかしたら、そこにはコツのようなものがあるのかも!?と思って考えてみました。
それが、一つの技術に特化して観るというものです。
具体的にいいますと・・・
キャラクターは、シナリオを書く上で必要不可欠なものです。例えば、登場人物のキャラクターを象徴しているようなものはないかと注目してくると、必ず発見があります。具体的な作品例が出ているので、「はじめの一手」も参考にしてみてくださいね。
ドラマの雰囲気を表すためや、登場人物の心情を表すために、天気が効果的に使われていることがあります。例えば、ホラーものやサスペンスものは、だいたい天気が悪いものです。逆に「サザエさん」のイメージは、晴天ではないでしょうか。
個人的には、劇団ひとりさんの原作・監督で出身ライターの橋部敦子さんが脚本を書かれた映画「青天の霹靂」の土砂降りのシーンに、グッときました。主人公がうだつの上がらない自分に対してみじめなに感じているというのが、ひしひしと伝わってきます。
ドラマの主人公は、かわいそうなくらい目的を邪魔されています。まぁ好きだと思った主人公が、すぐに告白してつきあうドラマなんて、誰も観たくありませんから。好きだけどなかなか告白できないという、障害があるからこそ、ドラマは盛り上がるわけです。
主人公を邪魔しているものは何か、その障害になっているものを大きな障害から、小さな障害まで数え上げていくのも、いい勉強になると思います。90分の映画で、何個くらい障害があるのか、分析するのもいいと思いますよ。
そこらへんがわかると、シナリオ・センターでやっている「20枚シナリオ」がなぜ効果的なのかも、ちゃんとわかると思います。
一番観ていてわかりやすいのが、決めセリフや口クセです。
もう少し広げて、その登場人物のセリフの言い回しなども注目してみるのもいいと思います。気が強いキャラクターだったら、決めセリフ以外にもどんなセリフの言い回しをするのかも注目していくと、かなり作品つくりの参考になると思いますよ。
何度も観た映画も、ポイントに絞ってみると、新しい発見があるはずです。名作やヒット作品と呼ばれるシナリオは、あなたの作品をレベルアップさせるヒントが詰まっていますよ。