シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。想像力のない人が、他人の気持ちを考えることもできない人が、小説を書けるということが不思議です。ものを書く人が言論封鎖をしようとするのが不思議です。
昨今の世の中は、不思議なことが多すぎて、わけがわかりません。わかっていることは、人の命は何より大事だということ。
シナリオ作家養成講座の映像の特性のところで、白黒のお話をします。
私たちが、現実に見ているのはカラーの世界、白黒こそ映像でしか表現できない世界です。
所長の後藤の講義の中で、必ずでてくるのが林海象監督の「夢みるように眠りたい」。白黒の映像とサイレントという映像の特性にこだわった作品で、白黒だった故にスポンサーがつかず大変な思いをして撮られたそうです。
上映後は大評判で、林海象監督のデビュー作として、今もなお大きな評価を得ていることは皆さんもご存知ですね。
この映画、実は1986年、林監督がシナリオ・センターで学んでいらっしゃるときに作った映画です。
その頃のシナリオ・センターは、赤字続きで金銭的にバックアップできなくて、教室使用くらいがせめてものお手伝いだったと、当時のことを後藤は語っています。
ご存知のように林監督は、「夢みるように眠りたい」で劇的なデビューを果たし、「二十世紀少年読本」「ZIPANG」や永瀬正敏さん主演の「私立探偵濱マイク」シリーズなど数々の作品を監督、脚本と手がけ、昨年、稲垣足穂の原作「弥勒」を映画化して、世界遺産下鴨神社での奉納上映を初め、全国上映して話題になっています。
現在は、東北芸術工科大学の教授として京都から通われている日々を送りながら、次回作へ動いていらっしゃるそうです。
昨日、林監督からお電話をいただきました。
なにかと思えば、大学の生徒たちに「新井一賞」を書かせたいけれどよいかというお話でした。
林監督は、大学でも20枚シナリオを教えていらっしゃるのだそうです。
「もちろん!!」センター一同大喜び。
そんな林海象監督がミソ帳倶楽部においでくださいます。
ちょっと早い告知ですが9月7日(月)です。
楽しみになさってくださいね。