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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

映像表現と演劇的表現の違いを知れば、もっと高く飛べる。

シナリオ・センター代表の小林です。春爛漫ですが、花粉も黄砂もひどいようで大丈夫ですか?

 今朝、トライストーンの山川さんのご葬儀に伺いました。
山川さんとは40年来のお付き合い。トライストーンの社長山本又一郎さんとともに漫画原作から始まったお付き合いでした。
昨年、久々にお会いして旧交を温めた矢先のことだっただけに、とても気落ちしています。
ご葬儀では、やけに関係のない斎場の方が盗み見ている感がありました。「なんだ?」と思ったら、所属の小栗旬さんや綾野剛さんがいらしていたからでした。
確かに、一瞬悲しみを忘れさせるくらいカッコよかったです。不謹慎な。
山川さんは、まだ62歳。これからもまだまだご活躍されたに違いないと思うと、返す返すも残念です。合掌。

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出身ライターで、オーディオドラマ講座の講師も勤めてくださっている森治美さんが、お芝居を書きました。
「夢のつづき」3月19日から24日まで笹塚ファクトリーで上演されます。
ご予約は080-1349-5257 http://www.yumenov1.comへ。
または森治美さん直接でもご予約できます。
主演は、近藤サトさん。高校時代の演劇部で一緒に活動してきた女たちが、ある仲間の死をきっかけに、その彼女が残した未発表の戯曲を一周忌に自分たちの手で何とか上演しようと決めたところから、彼女たちの夢が始まる。だが、平行し交わらない思い、すれ違う思い、戸惑いを隠せない女たち・・・。
女たちが最期に見出すものは夢か?現実か?
もう若くもない女たちが、昔を引きずりながら、それぞれの人生を見つめて、笑えて泣けて、考えさせられる森ワールドが展開します。
森さんは、いつも大声で陽気な方ですが、実は人一倍細やかな神経をお持ちの方ですので、女心の微妙な揺れを書くのがうまい。是非、ご覧下さい。
戯曲は、映像表現とは違い、アップなしで勝負します。
セリフが一番大切になりますが、説明セリフでは面白くないし、心を揺さぶりません。
小道具の使い方も、映像と違って難しいですよね。
いつだったか拝見したお芝居で、はがきがキーポイントになるお話がありました。
主人公が、1時間半のうち7、8回も机の引き出しから、はがきを出したり、仕舞ったりするんです。
私は、最前列で見ていたので、はがきを見ては「○子」とか名前をつぶやくので、はがきに○子さんへの思い入れがあることがわかったのですが、後ろの方の席でみていた友人は、机の引き出の開け閉めしか見えず、「???」と思いながら観ていたそうです。
実は、有名な映画監督さんの舞台初演出だったのです。
はがきだけでなく、そこここに映像表現が散りばめられていて、お芝居を見ている人には見えないことが多く、いまいち心を揺さぶられないお芝居になっていました。
映像と舞台の違いをまざまざと見せつけられた気がしました。
数年して、同じ監督さん演出のお芝居を拝見したら、さすがに名監督、お芝居の特性をきちんと活かして、ステキな舞台を作っていらっしゃいました。

その使い分けを「ドラマを創ろう 知っておきたい基礎知識」(言視舎刊)で、森治美さんが書かれています。
戯曲もラジオドラマもテレビ、映画も書かれる森治美さんならではの違いがわかる本です。
シナリオの基本から、それぞれのジャンルへ動くときは、基本は同じでも、それぞれの特性を知って、その特性をいかに活かすかを考えないとなりません。
春になると舞台上演が盛んになります。
色々なお芝居を観ることから、戯曲作りを始めてみませんか。
人の振り見て・・・ではありませんが、いいお芝居をたくさん観ておくことはすべてに共通した勉強になります。
 

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