シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。うっとおしい毎日です。台風がきているようですが、沖縄は大丈夫でしょうか。
山のように借金があるというのに、国立競技場になぜお金をかけるのか・・・渡辺謙さんのお話がニュースになっていましたが、誰だって???マークが山盛りになりますよね。国家の威信は国家の滅亡と=(イコール)では。ギリシャを見ていると他人事ではないと思うのですが・・・。
作家の平野啓一郎さんが「次世代の絶望を想像できないのか」とツイッターしていましたが、まったくです。
子供たちを想像力のない大人たちにさせないためにも、がんばらなくっちゃと本当に強く強く思います。
イチロー選手が「小さいことを重ねていくことがとんでもないところへ行くただ一つの道」ってカッコいいこと言っていますが、小さいことから、少しずつでも広めていきたい「想像力を育てるシナリオの力」を。
7月30・31日、今年で5回目を迎える「子どもシナリオ・映画教室2015」が鎌倉の川喜多映画記念館で行われます。
鎌倉市川喜多映画記念館は、「望郷」「会議は踊る」「禁じられた遊び」など海外の名作を日本に紹介し、晩年は日本の映画を紹介することで、お互いの国を知り交流を深めようと努めていらした川喜多長政・かしこ夫妻の自宅につくられたものです。
そんな川喜多さんの想いを、子どもシナリオ・映画教室も受け継いでいます。
シナリオを書き、見ず知らずの仲間と一緒に映画を作ることで「お互いを知ること」「想像力」を楽しみながら知らず知らずのうちに養うことができます。
鎌倉市在住・在学の小学4年生から6年生までが募集対象なのですが、毎年すごい応募で、川喜多映画記念館のスタッフが申し訳ない気持ちいっぱいになりながら抽選をしています。
そうなんです。機材や教室、スタッフの都合もあって、20人しかできないのです。ごめんなさい。
このシナリオ作りを全面的にお教えさせていただいているのがシナリオ・センター。ま、20人もいるとワアワアガヤガヤうるさいことこの上ないのですが、シナリオを書く段になると、みんな真剣になるから不思議です。
それはなぜかというと、シナリオ作りがとても楽しいからなんですね。
2日目は、2グループに分かれて、書いたシナリオで、役者・監督・助監督・カメラをそれぞれが担当して映画を撮影します。
「もう、そのへんでいいじゃない」とこちらが思うほど、子供たちは粘っていい映画にしようとします。
初めて出会った子供たちが、お互いを認め合い、ひとつの力になり、それぞれの担当の中でお互いへ思いやりを持つ姿は感動的です。
「なかよくしなさい」とか「いじめはだめ」なんて言わなくたって、「想像力」さえ育てれば、自然と自分で培っていくものです。
自分自身に「想像力」がない大人たちは、「こうしなければならない」と決めつけるのですが、想像の翼を広げてみましょうよ。
今まで見えてなかったものが必ず見えてきます。