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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

新しいけど、珍しいけど、思面白いけど、あるある感

 シナリオ・センター代表の小林です。今日は雨です。気温は低いですが、湿度はまだちょっと高い。まだまだ残暑ですね。
高校野球は、東海大相模が優勝。仙台育英は残念ながら東北に優勝旗を持っていけませんでした。
高校野球って、見ているとどちらにも勝たせたくて、切なくなります。
それにしても、若い人の一生懸命さって、なんですがすがしく感じるのでしょうか。
9人しかレギュラーポジションをとれないのだから、早稲田実業の人気の清宮君みたいに1年生がレギュー入りしたら、頑張ってきた3年生の誰かがこぼれたりして、泣いている人もいっぱいいるんだろし、決してすがすがしいだけではないと思うのですが・・・でも、いい感じですよね。
技は、お金や権力にものを言わせるとか汚い力では押せないからでしょうか。 

 

シナリオもそうですね。自分が書きたいものならいいわけでもないし、書いても伝わらなくてはだめだし・・・。
やはりそこには、技術の裏付けと視聴者の気持ちっていうのが必要なのです。

 橋田賞授賞式

橋田壽賀子先生が、テレビで今のテレビドラマは自分がかけるようなものはないと引退をほのめかしたとニュースで言っていました。
橋田先生のおっしゃることはよくわかります。
最近のドラマは、そういう意味では橋田先生のおっしゃるように奇をてらいすぎているかも知れません。
視聴者を呼び戻したい一心でのことでしょうが、どうでしょうか。


私は、橋田ドラマは、申し訳ないのですが語り過ぎ・・・と思うタイプですが(笑)、でも、人間の機微、感情を掬い上げる橋田ドラマはさすがだと思います。
何気ない日常の小さな対立や葛藤。
いかにも小さなことのようだけれど、実は誰もが背負っている葛藤だからこそ、共感をよび、また逆に腹立たしい気持ちにもなる・・・人間を描くことの究極ですね。
 

同じことが内館牧子さんのドラマにも言えるのではないでしょうか。
現在テレ朝で放映中の
「エイジハラスメント」。
新聞批評の中には、古いとかいう批評もありましたが、誰もが持っている「あるある」感満載!内館さん、さすがです。

「あたらしきこと、めずらしきこと、おもしろきこと」世阿弥の言葉ですが、ただめずらしいだけではだめだと思うのです。やはり「あるある感」を感じられるものではないと、共感を呼ばないと思うのです。
人物の魅力は二面性です。憧れ性と共通性。
ドラマの魅力も、二面性なのではないでしょうか。新しいけれど、珍しいけれど、それってあるよねって感じ。
「私も」「私なら」って思っていただければ、共感をいただけるのではないかと思うのです。
10月期ドラマ、どんなラインナップなのでしょうか。楽しみです。
 

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