シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。昨日は、今年最後のミソ帳倶楽部で、シナリオ・センター1期生の柏原寛司さんがファイナルを飾ってくださいました。
柏原さんとは同い年なので、大学生の頃から存じ上げているのですが、柏原さんほどスタンスの変わらない方は珍しいです。
センター出身の方は、偉くなっても、皆さん変わらず、偉ぶったりされる方はまずいらっしゃらないのですが、その中でも柏原さんは半端ない。乗りが学生の頃と同じですから。(笑)
「お祭り好きで、ワイワイやるのが大好きで、カッコつけてたらダメ。」とライターの資質として新井から言われたそうですが、まさにそのまま大人になった感じ。
大御所になっても、誰とでもすぐに親しくなるし、マメに動いてくださるし・・・。シナリオは一人でやるものではないので、人と人との関係が大事だということを柏原さんはおっしゃっていましたが、まさに柏原さんのことだと思います。
この1年、ミソ帳倶楽部で出身ライターの皆さんが共通しておっしゃるのは、キャラクターです。
11月から始まっている清水有生さんのゼミも、清水さんの視点はキャラクター。キャラが書けているかどうかをしっかり見てくださっています。
柏原さんは、キャラクターについて、「同じストーリーでもキャラが違えば全く違う。あぶデカでやるのと、相棒でやるのでは、全く違う話になる。ストーリーではなく、なんといってもキャラ!!クドカン流のキャラのつかまえ方はいいよ」
「ライターは、色々なキャラを描くのに、悪も理解しなくちゃいけないし、刑事のこともわからなければいけない。
そのためにも友達が多い方がアンテナになるし、色々な経験がつめる。 自分好きな奴はダメ、他人が好きで興味があり、人の気持ちがわかる人がライターに向いている」
「俺のいいセリフの参考は、アメリカのハードボイルド小説。かっこいいと思うセリフをまとめたりしている。」
もちろん、説明台詞など言語道断で、柏原流3大セリフは『ボヤキ』『ヘラズ口』『捨て台詞』だそうです。なるほど、なるほど!!
色々なお話を聴かせていただき、最後に「恥をかけばうまくなる。自分が正直にでていないと相手にうけとめてもらえない。自分を出すことを恐れずに描くこと。」とエールを贈ってくださいました。
先輩って本当にいいですねぇ。
そして、ラストを華々しく飾るのは「新井一賞授賞式」
12月23日(祭日)午後1時から4時半 永田町 星陵会館
応募しなかったからと遠慮せず応募されていない方も、応募された方はもちろんどんどん来てください。
むしろ、いらっしゃらないとだめですよ。こんなチャンスめったにないほどの豪華ゲストですから。私だって、創立45周年だから気張ったんですから。(笑)
ジェームス三木さん、柏原寛司さん、清水有生さん、岡田惠和さん、森治美さんという大先輩たちが審査してくれ、かつみなさんから脚本について色々おはなしいただく、これほど勉強になることはありませんから。
小説家志望の方は、スペシャルゲスト浅田次郎さんでうしょ。絶対に見逃せませんよね。
今年最後の学びの時間を有効に、明日へ、来年へつなげていきましょう。