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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

神様刑事は、福は内?

シナリオ・センター代表の小林です。今日は、玄関で「鬼は外!」しっかりと鬼退治をし、各教室を回って、「福は内!」連呼しました。
南南東にむいて、特大恵方巻きを食べ尽くした豪の者もおり、シナリオ・センターは、皆さんの未来は、どこまでも安泰でございます。(笑)
節分の豆まきは、「魔滅(まめ)」魔を滅すというところから豆で鬼退治をするのだという説がありますが、「鬼は外」は鬼に向ってですけれど「福は内」は、神様にお願いするのでしょうか。

豆まき

神様と言えば、出身ライターの関口暁人さんの「神様刑事(かみさまでか)」シリーズ第3弾がでました。
「神様刑事 警視庁犯罪被害ケア係 神野現人の相棒」(TOブックス刊)

警視庁犯罪被害者ケア係主任の神野現人(じんのあらひと)が主役です。
彼は、上位神警視庁副総監の部下として、犯罪被害者の遺族に、犯人を逮捕したら、復活チャンスを与えることができるという警視庁犯罪被害者ケア係主任をやっています。
この誰も信じない復活をさせるために、半分信じていない部下の小野皇子とともに推理し、犯人逮捕にあたるのですが、なんせ神のキャラなので、上から目線、そこここでトラブルを起しまくりながら、最後には復活させるのですが、時間を遡上させて、被害者を生き返らせるので、だーれも覚えていない。で、誰からももありがたがられないのです。

強烈なキャラクターと、犯罪を暴いて被害者を生き返らせるという設定が危ないほど面白いのでシリーズ化されたと思うのですが、今回の3弾目は、サイコーです。

なぜかと言うと、1弾目は「神野現人の横暴」2弾目は「神野現人の暴走」というサブタイトルがついているように、横暴な神様キャラが、暴走していくお話しが中心なのですね。 もちろん、本当は横暴でありながらも暴走をしながらも、被害者の復活のために奔走しているのですが、ちょっと強烈な部分のキャラの方が立っていたんです。

3弾は、親友を失った神野の心の傷に、50年もの冤罪事件、300名もの乗客をのせた旅客機の墜落事故が交差しながら、お話は進んでいきます。 この横暴な超上から目線のキャラのもうひとつの隠されたキャラが露出して、ものすごく魅力的な男になり、よりより心に響くお話になっているんです。

被害者が生き返る・・・とても幸せなことだと思うのですが、復活が本当に幸せなのか、復活させた後犯人をどうしたいのか、人間の心の奥深いところを追求しています。

たんなるSFチックな復活劇ではなく、心の闇も描いていく新しいジャンルになっていると思います。深夜ドラマにうってつけだと思います。
3弾目の「神野現人の相棒」だけ単独でもOKの読みきり。
でも、読んだらきっと1・2弾目も読みたくなります。是非、読んでみてください。

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