シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日は、日本脚本家連盟の創立50周年記念パーティーが行われます。私もご招待をいただきましたので、お伺いさせていただきます。本当にあっという間に月日は経つのだなあとしみじみ思います。
先日来、新たなことをやるためには古きことを知っておいた方がいいと思い、昔のシナリオ教室をひっくり返しています。
シナリオ・センターは創立から25年以上全くの大赤字で、その累積たるやいまだに消えていないくらいですから、推して知るべしのひどさなのですが、その時にも新井一は全国縦断シナリオツアーなどを、人も集まらないのに懲りずに「今度こそは」とやり続けていたのです。
私には、そういう勇気というか蛮勇(?)は全くありません。コツコツと赤字を埋めていく、赤字にしないために確実なことを考えていくというかんじで今までやってきました。
シナリオ教室を読みながら、なんだか自分自身が小っちゃな女だなあ(身体ではありません)、つまんない奴だなあと思い始めてしまいました。
新井一は、赤字とかなんとか考えないで、やりたいことをやって、私に迷惑をかけた奴だとひどく恨んで(笑)いたのですが、違うなと思いました。
大局を考えると、ひとりでも多くの人にシナリオを教えていく、伝えていくことは、後世の映像界にも社会にも役に立つことなのだと・・・何もシナリオを知らなかった孫が、シナリオを使って子供たちに、企業にシナリオを教えていくようになったというのもこういう布石があったからだと感じたのです。
私もバーンとやりたーい!!
日本というのは、どうにもこうにもならない国で、これほど文化芸術いうものを大切にしない国はありません。
文化の継承保存にも熱心ではないし、芸術を保護しないし、人文科学を切るというのもその証拠です。
文化というのは、人間の精神を作る大本なのです。ここを切ってなんとする!ロボットしかうまれないですよ。
自分の頭で想像し、考える人間を一人でも多く作ることこそが日本の発展に必要なことのはずですが、総理大臣が国会答弁について「ロボットの代わってほしかった」と述べたくらいですから、お上はそんなこと、まったく思ってもいないのでしょうね。目先しか見ない、俯瞰でみることができない・・・情けないことです。
新井一にはまだまだ届きませんし、創始者には、二代目三代目は敵わないのは当たり前ですが、だからこそできること、だからこそ新しいものを作り出せることもあると思います。
今期もバーンとやりまっせ!(笑)