シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。東京も梅雨らしくなり、どんより雲に、雨も降ったりやんだり、ちょっとムシムシ・・・。
気分もどんより的な私ですが、これから雨続きの日々が続くと、熊本や大分の被災地は大丈夫なのかと思うと、私のどんより等小さい、小さいと思えて・・・。
政治家はもうすっかり選挙一色だし、舛添さん事件が引き金で内部告白が相次いだりしているし、みんな目先や自分に飛ぶかもしれない火の粉に汲々として、下々のことなどすっかり忘れて、想像も及ばないだろうし・・・。屋根のビニールシートが取れそう、直してくれる人もいない、車や庭や避難所でまだ避難が続いている日々を送られている方々を忘れないでほしいものです。
嬉しいニュースが入ってきました。どんより気分も日本晴れです。単純(笑)
放送文化基金賞の発表がありました。
この賞は、過去1年間(27年4月~28年3月)の放送の中から選ばれた、優れたテレビ・ラジオ番組や個人・グループに送られる賞です。 番組部門の4作品のうち3作品が、センター出身ライターの脚本作品でした。
優秀賞「TBSテレビ60周年特別企画 日曜劇場 天皇の料理番」(TBS)森下佳子さん脚本です。
奨励賞「BS朝日開局15周年記念番組 大江戸事件帖 美味でそうろう」(BS朝日)柏田道夫さん脚本です。
奨励賞「福岡発地域ドラマ いとの森の家」(NHK福岡放送)坂口理子さん脚本です。
おめでとうございます。
ドラマの低迷の中で思うのは、どれだけ作り手が一生懸命作ったかということが問われているように思います。
今や20%とるのは至難の業。二けた獲れば御の字状態の視聴率。
ドラマ全盛期のときは、作品のいい悪い以前に、脚本家もプロデューサーも監督もスタッフキャストが、「この作品が好きだ!」「これをみせたい!」って作っていたように思います。 その観てもらいたいという思いが伝わってきたんですよね、視聴者に。
でも、今のドラマのほとんどにその熱がない。サラリーマンが上司の目の色を伺いながら作っているような姑息な作品が多いような気がします。
こういう賞を起爆剤に、クリエイターの力を発揮してほしいです。
創作には正解がありません。だから、自分は何を作りたいのかです。
昨日は、仲良しの山本むつみさんと飲みながら、今日は、今一押しのドラマ「奇跡の人」(NHKBSプレミアム)の岡田惠和さんとメールしながら、こんなすごい脚本家が熱く作っているのですから、きっときっとドラマは甦ると心の底から思いました。
テレビ局の、映画会社の皆さん、「作りたい」想いをぶつけて、ものづくりに熱く燃えましょう!!