シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日は夏空の東京で、洗濯もの日和。雨の日のハル散歩は、犬&人間双方ともつらいので、晴れ間をみるとホッとします。なんせ、柴犬にはレンコートとか洋服は似合わなくて、本犬もわかっているようでしっぽ垂れの上に首垂れにもなります。(笑)
昨日の函館の地震は、あまり被害がなかったようでホッとしました。
昔から「北は北海道から南は九州・沖縄まで」というフレーズがありますが、地震もその通り、日本中で起こりうるのですね。 発生率7%の確率だった熊本でも大地震が起こったわけで、いつどこで起こってもおかしくないのが日本です。
そんな日本を知りながら、つい最近熊本大地震も経験しながら、高浜原発3・4号機差し止めに関西経団連のお歴々がブチ切れたというニュース。
しかも「地方の裁判官に日本の経済が左右されるなんて冗談じゃない」そうで、関西経団連の怒りはそこか!いやいや、 たかだか関西経済界の人間が、地方裁判官をバカにするなんておかしいでしょ。裁判官の方もブチ切れてはいかがですか。(笑)
経済はもちろん大事です。お金もあればある方がいいし、私自身贅沢が嫌いなわけではありません・・・でもね、福島の現状をみれば、誰かの犠牲の上に成り立っている幸せが本当に日本の目指すものなのでしょうか。
5年経っても東日本大震災の復興も進まないままなのに、熊本大分はまだ外で避難生活している方もいらっしゃるのに・・・他人のお金を使ってオリンピックに浮かれるのは辞任した都知事だけにして欲しいし・・・。
人は様々だなあと最近とみに思います。なのに、「みんな違ってみんないい」ということでもなく、なにかひとたびあればワーッとみんなそこへ行く。
怖くないですか。私はとても怖いです。まさに、第二次世界大戦へ向かっていったときと同じ状態のような気がします。マスコミは、舛添さんの時もそうですが総攻撃して、他が見えないのか、他を見せないのか。
ドラマは、葛藤・対立・相克です。
対立させるとき、明らかにAが勝つのであれば、誰も面白いとは思いません。
対立するものが同等であればあるほど、どちらも正当であればあるほど、対立はすさまじく、そこでの主人公の葛藤・相克は激しくなります。
これがドラマです。
ということは、自分がよしとする考えと反対の考えのどちらも、ちゃんとわからなくては面白いドラマは書けないということです。
面白いドラマを描くのと同じように、「人はみんな違う」ということを踏まえて過ごしていけば、日本人ももっと良くなります。少なくとも「たかだか地方裁判官が・・・」なんていわないでしょうし。
不寛容の時代なんて、人を人とも思わない世界なんて、もうそろそろやめにしませんか。
シナリオを描くときの姿勢を、日本中の人に持ってもらいたいです。