シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。台風16号も、たくさんの犠牲者を出して去っていきました。 沖縄、九州、東北、北海道と端から端まで総なめしていく台風。ある程度わかっているのに防ぎようがないというのはどうしたことなのでしょう。
喉もと過ぎると熱さ忘れてしまう日本人気質なのでしょうか。
敬老の日19日に安保法案強行採決から1年ということで、反対集会が国会議事堂前を初め、全国各地でデモが行われました。
ほとんどのメディアがあまり取り上げておらず、反政府系と言われている朝日新聞ですら小さな記事でした。情けないメディアの現状を見ていると、もうすでに大本営発表になりつつあるのではないかと危惧を感じます。
左でも右でも、賛成でも反対でもいいのです。でも、情報は情報としてちゃんと上げないと、国民は闇の中にいるのと同じですから、想像することも考えるよすがも失ってしまいますから。
19日のデモは、日本中雨にもかかわらず、全国で多くの人たちが集まり、国会議事堂正面には2万3千人もの人が集まったそうです。
参加されていらっしゃるほとんどの人が、じじばばって言っちゃいけないけれど(すみません)、私くらいの人や、私以上の年齢の方々、敬老される人たち(笑)が圧倒的でした。
なんでじじばばが動くかと言えば、みすみす若者や自衛官を戦争に行かせたくないと心から願うからです。
私たちの年になれば、もう戦争にはいくことはないし、いつ死んでもおかしくないので、「もう先のことなどどうでもいいや」と思えば思えるのです。
が、それをしない方々が、自分たちも責任を持とうとされている方々がこんなにもたくさんいらっしゃることにちょっと安堵しました。
大人がしっかりと未来を見据えて行動しなかったら、子供たちへ未来を渡せないと思うのです。
直近のことだけでなく、もう少し先、せめて100年先を見据えて、色々なことを考えたいと思うのです。
そして、オリンピック、パラリンピックでメダルを取ったリレーのようにバトンをきちんと手渡していきたいと思うのです。
戦争を体験した私の父たちの代の方々には、生き永らえていることの苦しさを今も感じていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。
殺される恐怖、殺したことへの苦しみ、仲間が死んでいく地獄を見た体験は、71年経った今も、心を蝕んだまま、決して戻らないのです。 考えてみれば戦争というのは殺人犯をたくさん作っていることですものね。
若者たちに、お上に想像してほしいと思うのです。
想像することから考えることは始まるからです。
昨年もいいなあと思ったのですが、昨今のデモは、群れをなしていない、個人で参加されている方が圧倒的に多いのですね。
一人一人が自分で考え、想い、行動する、それができる日本でいつまでもありたい、自分の考えをみんなが持ってほしいと願ってやまない昨今です。