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なかなかどうして、頭の中にあるイメージを、相手に伝えるのは難しいものです。
美容院に行くたびにそう思う、シナリオ・センターの新井です。
「伝える」と「伝わる」は違うことだと、よく言われます。特に、ビジネスの世界で最近よく目にしたりします。「伝える」は発信側の理屈だけど、「伝わる」は受信側の体験だ!みたいな。
「五線紙の上におたまじゃくしを並べたものによって、作曲家の頭にあるものを指揮者なり、演奏者なりに制作に伝えます。それと同じように、映像ではシナリオという形でもって、作家の頭の中の事柄をプロデューサー、監督、俳優、撮影者、舞台美術担当、その他のスタッフに、作家はこうしたイメージをもっているのだと伝えるものです」
新井一『シナリオ虎の巻』 p37
このイメージを伝えるというのが、なかなか難しいわけです。
同じ日本語を使っているのに、「伝える」と「伝わる」の間には、深い、深い、溝がある…そんな気がします。
例えば、美容院。
「今回は、ちょっとこんな感じにしたいんだけど……」
と、遠慮がちに美容師さんにお伺いするわけです。どの面下げてとか思われないかな、髪質的に難しいのかなとか、ごちゃごちゃと心の中に雑念を抱えながら。
でも、頭の中にははっきりと、「こんな感じ」というイメージが湧いているわけです。もう、頭の中を写真に撮ったら、その髪型になっている自分、写っちゃうもんねってくらいに。
ただどうでしょう。言葉が足りないのか、情報が足りないのか、髪質や顔の形の問題なのか、髪を切って、髪乾かして、セットしてもらった時の髪型は、「いいんだけど、イメージとはちょっと違うんだよな」ってことが大体なわけです。
でも、美容師さんは結構、満足げな顔しているわけです。
きっと、美容師さんのイメージ通りなんでしょう。
ということは、「伝わってない」ってことなんですよね。自分の頭でイメージしていた髪型と美容師さんの頭でイメージしていた髪型が違うわけです。だから、恥ずかしがらずに、伝わるように言わなきゃいけないわけです。お互いの頭の中にあるイメージが重なりあうように。
多くの視聴者に「伝わる」シナリオが描けるようになる「シナリオの基礎技術」のように、美容院でも「美容師に伝える基礎技術」があればいいのになぁと思うシナリオ・センターの新井です。
多くの視聴者に「伝わる」シナリオってどうやって身につけるの?という方は、明日9/25(日)に「128期シナリオ作家養成講座」に向けた「無料説明会」がありますので、是非お越しくださいませ。