menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

時代を読む

シナリオ・センター代表の小林です。一日バタバタの日でしたが、なんだか疲れる案件ばかりが押し寄せてきて、今日は私にとっては厄日の感じ。
とはいえ、事務局会議で来年47周年をシナリオの年として(ゴロ合わせですけれど)イベントを行うことで活発な意見がでて、来年はより明るいセンターになりそう。いいことも悪いことも併せて人生は面白いということですね。
 20161013a

人はみんな色々な生き方があります。
徳川三代目の家光の三男で6代目家宣の父綱重は、甲府宰相と呼ばれ、名君として名高い方ですが、兄家綱が将軍で、三男坊としては気楽なご身分だったようです。
名君として名を残す甲府宰相綱重の若き日を描いた時代劇シリーズが生まれました。
「暴れ宰相 徳川綱重~運命の子~」(コスミック時代文庫刊)
出身ライターの鷹井伶さんの本が出版されました。

綱重は、三代将軍家光の三男ですが、家光の厄年に生まれたということで、豊臣秀頼の正室で徳川秀忠の娘千姫が養母となりました。
この養母千姫がキーマンで、秀頼を愛していながら子をなすことも許されなかった千姫の想いが、このお話のバックボーンになっています。
こういうところに目をつけて、綱重を主役に選ぶって、鷹井さんはすごいなあと思いました。
複雑に徳川と豊臣を絡めて「暴れん坊将軍」のように、単純に巷の悪を懲らしめるいい男の話しではなく、お話しを、主人公綱重のキャラクターを深くしています。
千姫は、徳川と豊臣を結ぶこの誕生こそが天下泰平を創るのだと綱重に豊臣家の血を引く侍女を側室としてあてがいます。
そこに、幕閣の酒井雅楽頭の陰謀が渦巻き、様々な事件が起こり、解決しないまま、ラストは、その侍女が男の子を産み落とすというところで終わってしまいます。
ということは、当然続きがあるということですよね。(笑)
これからが楽しみです。
 

コスミック・特選痛快時代劇文庫の索引をみていましたら、なんと出身ライターの北川哲史さんが、「将軍付御目安番」シリーズ3部作、「江戸城案内仕る」2部作「咲の進さとり剣」「咲の進なみだ剣」と書かれていました。こちらも面白そうですよ。

時代小説は、実在の人物を使う場合、そこにどうフィクションを盛り込むのか、そのためにどういう切り口にするかが、時代考証も含め、なかなか難しいものです。そこをしっかり押さえれば、荒唐無稽のお話も書くことができます。 時代小説、時代劇を描いてみたい方は、たくさんの本を読まれて勉強されることが大事ですね。

ドラマでは、「石川五右衛門」(テレビ東京)を森下直さん。山本むつみさんが描かれています。これこそ荒唐無稽のお話ですが、どこのツボを押さえておくといいか勉強になります。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ