シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。まだ4時ちょっとだというのに、夕闇が迫っています。金曜日は、クラスが少ないので事務局スタッフも少なく、なんだかちょっと寂しく感じます。普段はそんなこと感じないのに、秋の夕暮は人恋しいです。
挨拶禁止のマンションが話題になっています。確かにわけのわからない犯罪が増えてはいますが、まったくマンション内で挨拶をしないという決まりを作るというのはどうでしょう。
人間のコミュニケーションの基本は挨拶です。挨拶をしたことがない子供が大人になった時どうなっているのでしょう。
学校でも知らない人に声かけられたら逃げなさいとかやたらに悪い人を前提にお話ししています。確かにいます。変な人が多くなってはいますが・・・だからといって挨拶をしないというのは極端ではないでしょうか。
反対にだからこそ、挨拶を禁止するのではなくて、マンション全員が挨拶をし合ったらいかがでしょう。みんなが顔見知りになるというのはどうでしょう。
知らない顔がなくなれば、不審者はわかりますよね。
私の子供の頃は、近所のおじさんやおばさんに怒られたり、褒められたりしたものですが、親も他人の目があることに安心していたように思います。それでも人さらいに気をつけなさいとかはいわれていましたけれどね。
そんなひとことではどうにもならない世の中なのでしょうか。不寛容な時代ですからね。
ひたすら言い続けていることですが、人はみな違います。違いの本質がコミュニケーションの大元です。色々な人がいて、色々な考え方や想いを持っている。誰一人自分とは違う、大事な認識だと思います。
11月27日(日)ちょっと面白い催しがあります。人はみな違うこと、そこでどう生きるかを感じられる、考えられる催しです。
シナリオライターを目指す方は特に必見です。
HUMAN LIBRARY(ヒューマンライブラリー)11/27(日)11:00~17:00、明治大学中野キャンパスで行われます。明治大学国際日本学部横田雅弘ゼミナールの主催。
どんなことをするかというと、社会的にマイノリティとされる方々を「本」として貸し出し、来場者には「読者」として「本」を読んでいただく「生きている本を貸し出す図書館」です。
要は「本」として参加されている方と今日しか読めない本として出会い、お話を聴いたりします。
他にミニ講演や義肢装具士による義足体験コーナーとか、明治大学中野キャンパスあげてお祭りのように楽しみながら、普段お付き合いのないような世界観を持つ方々とも出会うことが出来ます。
「本」として参加される方は、LGBTの方、先天性眼瞼下垂の方、性暴力被害体験者、専業主夫の方(シナリオ・センターの浅田講師です)、義足のアスリート、ロリータファッション愛好者、ブラインドサッカーの選手、聴覚障がい者の両親を持つ健常者の方、うつ病経験者、性分化疾患の方、障がい者野球選手、全盲の大学教授、ポリアモリーの方、障がい者プロレスの選手、ビッグイシューを販売するホームレスの方など。なかなか日常では接しえない本を読むことができそうです。
シナリオハンティングとして活用されると、視野も広がっていくと思います。通り一遍の知識は、ほんものとの出会いに敵いません。 人間を描くことを生業とするシナリオを書く人だからこそ、是非とも、センター受講生の方々に参加してほしいHUMAN LIBRARYです。