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本打ちを成功させる脚本家とプロデューサーの関係

シナリオ・センター講師 浅田の熱のこもった講義

「脚本家さんと一緒の方向を向きたい」

いい映画、いいテレビドラマを作るためには、いい脚本が必要だ!
当たり前なことですが、当たり前なことほど難しいものです。

シナリオ・センター出身の脚本家の皆さんは、代表の小林のところへ来て愚痴ります。
「あのプロデューサー、ホント、分かってない」
「監督と意見が分かれたんで、降りようかと思ってるんです…」とかとか。
もうね、枚挙に暇がないくらいです。

一方で、ベテランのプロデューサーの方がおっしゃいます。
「本打ちで、シナリオの直しをお願いしていくと、自分を否定されたような気になってしまう方が多い。特に男性はその傾向がある。でも、その人を攻撃しているわけでも、シナリオを否定しているわけでもない。よりいい作品を一緒に作りたいだけ…」

いい映画を作りたい!いいドラマを作りたい!と思ってみんなが作品に関わっているはずなのに…なぜか起きてしまう摩擦。シナリオ・センターは考えました。どうにかこの摩擦を解消できないか、と!
摩擦の原因は、作品への思いではありません。原因のひとつとして考えられるのが、脚本家とプロデューサーのシナリオに対する共有言語の不足です。お互いに言葉足らずなだけです。

「確かに、本打ちはプロデューサーが何人も居て、寄って高ってという感じはあるかもしれませんよね。制作現場には、色々な制約もあるし、それは我々も要求するし。でも、敵ではないから。一緒の方向を向きたい」(前述のベテランプロデューサー)

一緒の方向を向くための共通言語

脚本家とプロデューサーが一緒の方向を向いて、ルンルンで歩いていくための方法はあります。キーワードは、共通言語です。
実はここ数年、シナリオ・センターは、そのお手伝いをこっそりしています。KOEIさんでは10年以上に渡って新人研修をしています。近年ではボルテージさんやサイバーエージェントさんにも実施しています。昨年末から、映画やドラマの制作会社からも、若手ディレクターやプロデューサー向け研修のオファーを頂いています。

例えば「構成」であれば、こんな風にお伝えします。

「起承転結の「転」は、テーマを伝える機能です。
どんな優秀なシナリオライターでも、「転」ではまとめたくなりがち。特に、初稿は。そうすると、作品の勢いが落ちてしまう。もしも、「転」にイマイチ魅力がないなぁと思ったら、まとめようとして説明的になっていないか、観客を惹きつけるアイデアはないかを、プロデューサーとして考えながら読むといい」

「セリフ」であれば、こんな風です。

「プロデューサーが、セリフを直すということはあまりないと思います。でも、もっといいセリフにしてほしいとは思うはずです。特に、初稿は。なぜならシナリオライターは、伝わるかなぁという不安があるので、説明的になるから。

セリフの機能は、『人物の心理・感情を表す』『ストーリーを展開させる』『事件・事実を伝える』ことです。これらが伝わる=いいセリフではありません。なぜなら、説明的だから。セリフは、『伝えたいことが伝わる』×『キャラクターらしさ』です。プロデューサーとして、『キャラクターらしさ』がセリフに出ているか、という視点でセリフを見てください」

というように、シナリオの基礎的な技術の解説と、脚本家がどう考えてシナリオを書いているのかを解説します。その上でプロデューサーとして、そこそこのシナリオをより面白いシナリオにするために押えておくべきポイントを整理します。

ベテランのプロデューサーからは「今までやっていたことが、改めて体系化される」「作品例をたくさん出してもらったので、それがすごく良かった」。
若手のプロデューサーからは、「独学で脚本の勉強をした時には理解できなかった部分が、しっかりと定着する」「シナリオの読み方、シーンの捉え方、キャラクターの捉え方、映像の見方が変わる」と好評をいただきました。
別の制作会社の方に「シナリオ・センターのプロデューサー用の研修いいよ」とお薦めしてくださったプロデューサーの方もいらっしゃいます。
※サイバーエージェントさんでの研修の感想は「より面白いゲームをユーザーに提供するには、シナリオが大切」をご覧ください。

共通言語で、作品のクオリティを上げる!

「う~ん…なんか、この人物のキャラがパッとしないですよね~」
「全体的に、セリフが響かないっていうか~」
こんな風に言われても脚本家は、右往左往するばかりです。「それは、あなたの感覚の問題でしょ?」って。

でも、プロデューサーと脚本家が、一緒の方向を向くことはできるようになります。
両者が、シナリオの共通言語をもつことことで、

面白い脚本にするためのディレクション力があるプロデューサー
×
プロデューサーの意図を汲んでシナリオにする引出しをもっている脚本家

のタッグなら、プロデューサーは脚本家にどう直してほしいかを伝えられますし、脚本家は、プロデューサーの期待以上のアイデアと直しをすることができるようになります。

「敵を知れば、百戦危うからず!」

まぁ、お互いに敵ではないですけどね。本打ちのクオリティがアップすれば2稿、3稿がよくなって、制作の効率がよくなります。みんな幸せ!三大親切!!
シナリオ・センターの新井でした。

本打ちの効率をUPさせるために…

シナリオ・センター創設者の新井一は、現場でより面白い作品を作るために、シナリオを東宝の撮影所の片隅で教え始めました。それがシナリオ・センターの前身です。「シナリオの基礎技術」は、現場で作品を面白くするための技術です。研修内容をご相談させて頂いたうえで、シナリオ・センターから最適な講師を派遣させて頂きます。
プロデューサー、ディレクターの方のディレクション力をUPさせる「エンタメシナリオ」を、作品制作のクオリティと制作効率UPにご活用ください。

プロデューサーの方のディレクション力UPのお手伝いを「エンタメシナリオ」というプロジェクトで実施しています。『ずれないディレクション研修』についての詳しい資料をお送りします。お気軽にお問合せください。

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