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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

背伸びしなきゃ見えない景色がある

ロジャー監督と柏田講師の対談

8月9日は長崎原爆記念日

シナリオ・センター代表の小林です。今日9日は、長崎の原爆記念日です。長崎は広島に比べて扱いが小さいような気がします。
もちろん、扱いの問題ではなく、私たちは常に心にとどめておかなくてはいけないことだと思うのです。
70年目の節目の時に、アンケートをとったところ、広島原爆記念日は30%、長崎原爆記念日は26%の日本国民しか知らなかったという報告があり、びっくりしました。
少なくとも、世界で唯一の被爆国である日本なのですから、何を差し置いても原爆記念日は憶えておいてほしいと願います。
原爆のひどさをわからないのでは、福島の原発に思いを馳せることはできないでしょう。
 

昨日拝見した「STAR SAND」で、ロジャー監督は、戦争が人間を変えていく怖さをみせていました。
柏田講師とのトークで、DV、幼児虐待、動物虐待、どんな小さな暴力でも、戦争へとつながっていくからこそと非暴力を訴え続けていくとお話していました。

今日、長崎原爆記念日の式典で、田上長崎市長は、平和宣言のほぼ半分を核保有国と核の傘の下にいる国々に対して、核抑止論に基づいた安全保障政策の見直しを促し、核兵器禁止条約の意義を述べられました。 「ノーモア・ヒバクシャ」という被爆者の願いが、この7月多くの国を動かし、核兵器禁止条約に賛同した国122国となりました。が、日本は入っていません。身を以て感じている国民のはずなのに。

72年経った今、ますます風化していく中で、少なくともものを書く人間は、片隅にでも常に心の痛みを知ろうとする想像力を持ち続けていきたい、持ち続けて欲しいと願っています。

明日からシナリオ・センターは夏休み

明日からシナリオ・センターは夏休みとなります。
8月10日(木)~16日(水)までゼミナールはお休み。
131期シナリオ作家養成講座およびシナリオ8週間講座は、12日(土)行いますので、お間違えのないようお願いいたします。

センターの夏休みと言っても、皆さんが同じ時期に夏休みをとられるかはわかりませんが、多くの方はどこかへお出かけになるのではないでしょうか。
その時に、その場所に行って、景色に感動し、名物に舌鼓をうつだけではなく、柱にしたときにどんなシーンを創りだすことが出来るかと、ちょっと思ってみてください。
もし、そこで雨に降り込められたとしても、それも楽しむことができるでしょう。

いや、お休みなんて取れないという方は、朝ドラ「ひよっこ」をみてみませんか?
できれば土曜日に1週間分を続けて放映しているので、続けてごらんになると、とても勉強になります。

今朝の朝ドラ「ひよっこ」です。
記憶をなくしたお父さんの実が、みね子と奥茨城の自宅へ帰ってきます。
家族の前で、実が家族の記憶をなくしたことを謝り、一から始める決意をのべる、みんな正座して、硬い雰囲気が続きます。 不安の中にいる実をみながら、祖父は「お腹すいた、ごはんにしよう」と気分を変えます。
今まで硬い表情で不安そうに父を見つめていた末っ子の進は「話し終った?」と、実に飛びつき膝の上に乗り、昔のように甘えるのです。
これだけ。なにもいわないのですが、家族が実を受け入れた、父として受け止めたことがわかります。

あなたならどう表現されますか。
「お父さんどうしたの?」とか「がんばろう」とか「これから一緒に」とか「大丈夫だよ」とか、なんか余計なセリフの一言も言わせたくなりませんか。
岡田惠和さんはセリフの妙手といわれていらっしゃいますが、セリフの妙手だけにセリフを使わない表現の有効性、見せ場にする技術をよく知っていらっしゃいます。

今日のシーンは一例ですが、毎朝私は唸ってみています。
もちろん、岡田さんだけではありません。
あなたが、「おっつ!!」と思われたドラマを、ちょっと描き手としてのあなたの視点でみてみると、良い勉強になるかと思います。是非、夏休みの宿題に。

すてきな夏をお過ごしください。くれぐれも暑さ対策お忘れなく。

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