本気でドラマを創りたいですか
シナリオ・センター代表の小林です。8月のせいでしょうか。今週来週行われるミソ帳倶楽部、いまいち元気がありません。
8月25日(金)は『職業の秘密シリーズ~政治家編~』、29日(火)は『わたしの普通シリーズ~盲目編~』です。
プロデューサーとか業界の方々がゲストの時は、わーっと集まられて元気なのですが、ミソ帳としての一番テーマ「色々なことを知って、自分のミソ帳を増やす」というためのゲストの時は、なぜかいまいち元気がありません。
私からすると、プロデューサーのお話は現場を知るという意味ではもちろん大事ではありますが、その前に、まず一番必要なのは、現場に行くための創作の糧、引き出しをいっぱい作ることではないかと思うのですが・・・。
プロの方を見ていると、本当に色々なことをご存じだし、様々なことにアンテナを張っていらっしゃる。
自分の頭の中だけで、感覚だけで書かれるということはありません。
ミソ帳倶楽部は、受講生の方々がご自分で色々な方と接するのは限りあることなので、引き出しを増やすお手伝いをできればと始めたのです。
上手に使っていただきたいなあと思います。
思い込みと偏見からは何もうまれない
この間もちょっと申し上げましたが、「政治家」は、今一番注目しなければならない、知っていなければならない職業かと思うのです。
社会を、日本を動かしていくのは一握りの政治家ではありません。国民である私たちです。
政治家というものはどういうものか、どう動くのか、どう考えるのかということを知ることは、創作者としてだけでなく人としても大切なことだと思うのです。
とくに、この時期だからこそ、政治家の本質を追及してみたいと思って欲しいのですが。政治家の働きは、私たちの血税にかかっていますからね。(笑)
私は政治家はろくでもないという偏見を持っていますが・・・(笑)どうでしょうか。
「わたしの普通シリーズ」は、これから広げていきたいシリーズなので、みなさんに、積極的においでいただきたいのです。
私たちは一人一人みんな違います。
ですから、わたしの普通のことが、Aさんにとってはびっくりだったりします。
私たちは、みんなどこかで勝手な思い込みで生きています。
その「思い込み」をなくすこと、きちんと見つめること、知ることが、創作者としての広がりを生んでいきます。
今回は、全盲の田村啓子さんをゲストにお招きしました。
目の見える私たちは、目の不自由な方に対して、勝手な思い込みを持っていると思うのです。
私は、大学生の時、「ロバータさあ歩きましょう」という佐々木たづさんという全盲の児童文学者の方が書かれた本を読んでから、盲導犬に興味を持ち、訓練士になりたいとと思い(挫折しましたが(笑))、目がみえない方について勉強してきたつもりでした。
でも、実際に目の不自由な方とはお付き合いをしたことがありませんでした。
田村さんとお付き合いをしていなかったら、全く勝手な思い込みのまま、可哀想とか、不自由で大変とか、何もできないとか思って過ごしてきたでしょう。
田村さんの作ってくれるお料理は美味しいです。
田村さんの作ってくれた雑巾の運針はきれいです。
田村さんは毎年柚子胡椒を作ってくれます。
田村さんは見えなくなってからシナリオの勉強を始めました。
田村さんは目に見える人も見えない人も一緒に楽しめるコミュニティを作りました。
田村さんの「普通」を知ることは、わたしたちの思い込みや偏見をなくすことです。
それは創作の場をもっともっと広げていくと思うのです。
誰かの普通は、私の普通と違うかもしれない・・・創作の始まりは、ここからだと思うのです。
どちらもまだ、若干お席がありますので、まだお申し込みしていない方、是非とも聴いてください。