好きなものから
シナリオ・センター代表の小林です。昨日は代休をいただき、上野に行ってきました。
「仁和寺と御室派のみほとけ」に、映画「今夜、ロマンス劇場で」と、全く違う半日を楽しく過ごして参りました。
「仁和寺と御室派のみほとけ」は、唯一写真撮影を許されるところがあるのですが、それは一般には非公開の仁和寺の観音堂を再現したもので、思わず声が出るほど圧巻。
千手観音菩薩像を中心に、降三世明王、不動明王、二十八部衆、風神・雷神が所狭しと囲んでいます。
葛井寺の秘仏、国宝千手観音菩薩も見事です。座像というのも初めて拝見したのですが、なんと本当に千本以上の手を持っているのだそうで、口では言い表せないほどのすごさです。奈良時代、八世紀につくられたなんて、本当に驚きです。
ついでに言うと、千手観音像の多くは、手の数は40本くらいで表現されているそうです。
でも、この荘厳さは、展示という形で押すな押すなの雰囲気ではなく、葛井寺で静かに拝顔したいと思いました。
いつも、仏様の展示を見るたびに、やはり野におけレンゲソウではないですが、仏様はお寺で出会うものだとしみじみ思います。 なにでもふさわしい居場所を得てこそと思うのです。
とはいえ、この展示ではなければお会いできない仏様たちがたくさんいらっしゃいます。お時間があったらご覧ください。
私は仏教徒でも何でもない無宗教ですが、心が洗われます。昔の人の技術に圧倒されます。
午前中より午後に行った方が待ち時間も少ないです。
23日金曜日にミソ帳に宇山佳佑さんにおいでいただくので「今夜、ロマンス劇場で」を観に行きました。 原作の小説も拝読していますので、原作者が自分で脚色するときは、どこを一番描こうとするのだろうかと興味津々で拝見しました。
宇山さん、うまいです。
ここはミソ帳倶楽部でお話ししていただきたいので、語りませんが、ミソ帳倶楽部にご参加の方は、映画と小説のどちらも読んで見ていただくと、色々質問できるかと思います。
小説も、シナリオも描く多彩な宇山さんというだけでなく、原作者の脚色とはどういうものかということもお聴きしたいです。あ、残席10席切りましたので、お早目に!
下調べの大切さ
シナリオライターは、色々なことに興味を持ち、知ろうとすることが、一番大事です。
何も下調べもしないで、感覚だけで描いても表面的になってしまうので、観客に共感していただけるものにはなりません。
3月9日金曜日13:30から16:30に「脚本から時代を読み解くたのしみ」というシンポジウムが行われます。
上映トークショー「時代劇・歴史ドラマにみる“江戸のくらしと文化”」
法政大学総長の田中優子さん、東京学芸大教授・時代考証学会会長の大石学さん、そして我らが出身ライターの脚本家山本むつみさんをゲストに、法政大学教授の藤田真文さんの司会で行われます。
現代を書くにも時代を知っていることはとても大切ですし、時代考証というものを知らずして時代劇歴史物は描けませんし、初心者の方から上級者までどなたにも聴講してもらいたい内容です。
会場は、法政大学市ヶ谷ボアソナードタワー26階・スカイホール
お申し込みは、日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムHP 参加フォームから。
http://www.nkac.jp/