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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

創造力・想像力

シナリオ本

何も考えないと

シナリオ・センター代表の小林です。今日はホワイトデーなので、続々とお返しが。うふふ(笑)
事務局の冨金原君が、ホワイトデーのために、わざわざ鳩ケ谷で有名なクリームパンを朝から並んでゲットしてきてくれました。
埼玉・鳩ヶ谷で知る人ぞ知る行列のできるクリームパン。クリームがたっぷり入っていて、またそのクリームがさらっとしていてしつこくなく美味しい。爽やかクリームパンでした。
私はめんどくさがり屋の上、せっかちなので行列をするとか、待つとかが大の苦手。
で、先日ラーメン屋さんが立ち並んでいるところがあり、片方は長蛇の行列ができているお店。
「食べたいけれど並んでまでもね、隣なんだし、たいして変わらないんじゃない」と思い、隣のラーメン屋さんに入りました。うあぁ・・・超まずい!
「ここまでラーメン屋さんとしてのプライド捨ててしまったってすごいよね」と、友人と思わず感心してしまいました。(笑) 

上手いにはわけがある

最近、シナリオ本がよく出ているのでよく読みます。
このシーンはこう書かれていたのかと感心したり、構成の巧みさに心奪われたりと、なるほどなあ、と思うことがたくさんあります。
「逃げるは恥だが役に立つ」のシナリオ本。野木亜紀子さん脚本で大ブレイクされましたが、テンポのあるシナリオで、映像を思い出しました。

野木さんがあとがきで、「原作漫画の持ち味を生かすためにモノローグ(心の声)を多用した脚本になっています。
しかも話者が2人。普通は話者が1人であり、二人モノローグというのは映像作品において禁じ手に近い。そこでモノローグが煩雑にならないよう、二人モノローグの意義が生まれるよう、最大限の注意を払いました。
そもそもモノローグは諸刃の剣であり考えなしに入れてしまうと薄っぺらくなりかねないため、使う際は幾つかのマイルールを課しているのですが、そのひとつに「感情を語りすぎない」というものがあります。
映像作品においては「好きだ」とか「恋した」という大切な心情を心の声で語ってしまってはいけないと思うからです。」
なのでザ・ベストテンの妄想とか「恋」を流すとか様々な工夫をされたと書いていらっしゃいました。
やはり、魅力的なシナリオを描かれる方は、きちんと考えて描かれていらっしゃるのです。

倉本總さんが「今のホンや(脚本家)は人を書くより筋を書く事が大事だと勘違いしている。視聴者は筋より人間を描くことを求めているんだけどな。」と、大評判だった連ドラ「やすらぎの里」で主人公であるベテラン脚本家の菊村に言わせていらっしゃいます。
倉本さんが思っていらっしゃることを主人公に託したのです。
「筋と呼ばれる、大まかな展開から描いてしまうと、人間のことを考えていないから化学反応が期待できない。(略)本来は、脚本家が生み出したキャラクター、人物たちがぶつかり合った時に、どんな出会いになるのか、どんな化学反応が起きるのか。
そこを考えるのがドラマ作りの中で一番面白いわけです。」
と解説されていらっしゃるのですが、まさにです。

巧みな方というのは、どなたもきちんと考えていらっしゃるのですね。
クリエイティブな部分を表現するためにロジックをしっかりと使っていらっしゃるのです。
クリエイティブな部分は感性を大きく活かして、表現はロジカルに詰めていくことが上手いシナリオに繫がるように思います。

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