2018年7月14日(土)~20日(金)の限定1週間、新宿K’cinemaで公開される映画『このまちで暮らせば』(同時上映『あかべこ』)。
監督であり旦那様でもある高橋秀綱さんとともに脚本を手掛けたのは、元研修科の渡賀來かっこさん。
名字の「渡賀來」は「トガキ」と読みます。
トガキ。と言えば、シナリオの「ト書」。
そうです。この「ト書」からとったのだそう。
また、お名前のかっこは、「」(カッコ)から。
このペンネームから、脚本愛を感じますよね。
そんな脚本愛あふれる渡賀來さんに『このまちで暮らせば』『あかべこ』のコメントをいただきました。
こちらの2作品の見どころや執筆中のエピソードに加えて、
「シナリオセンターで学んだ基礎がチカラとなっています!」と仰ってくださる渡賀來さんの、
シナリオ・センターで学んでいま役に立っていること、についても教えていただきました。
いま学んでいることが現場ではこんな風に使えるんだな、ということが分かりますよ!
Q『このまちで暮らせば』と『あかべこ』の見どころを教えてください
〇渡賀來さん:両作品ともに、家族という存在にあらためて向き合ってみた作品です。
『このまちで暮らせば』では、家族を捨てた青年を描いていますが、頑なに素直になれない彼なりの理由、彼なりのもどかしさを、感じていただけたらいいなと思います。
『あかべこ』は、郷土玩具の赤べこを擬人化させています。少し不思議でおかしな世界観にしました。絵本のように可愛らしく、という事も意識しています。
どちらも言葉ではなく、行動によって染み出してくるような優しさを感じていただけたら嬉しいです。
Q特にチカラをいれたところはありますか?
〇渡賀來さん:『このまちで暮らせば』は、クライマックスにとても力を入れました。実は最初は、ありきたりな雰囲気から中々抜け出せず苦しみましたが、主人公と母親のわだかまりが解決していく姿を、ロケーションを活かしてうまく表現できたのではないかと思います。
『あかべこ』は、柱やト書きに赤色のものを意識的に書き、物語の象徴になるようにしました。
あとは、クライマックスシーンでセリフを一切無くした事です。言葉ではない力強さがほしくて、ロケ地の会津若松で開かれる「絵ろうそくまつり」をヒントに、揺れるろうそくと主人公の少女の心が温かく重なっていくイメージにしました。
※You Tube
KonoMachi_De_Kuraseba
映画『このまちで暮らせば』予告編
Qシナリオ・センターで習ったことで、特にどんなことが活かされていますか?
〇渡賀來さん:基礎科の際に書き留めたノートが大活躍でした。筆が進まない時など、改めて考え直すキッカケを与えてくれるからです。
基礎科の課題や研修科の20枚シナリオは、大変だったけれど書き上げるスタミナがつきました。悩みながらも書き上げる事ができたのは、諦めない心を育ててくれた習作のおかげです。
“後輩”にひとことメッセージ
〇渡賀來さん:私もまだまだ未熟者でとても偉そうな事を言えないのですが、、、
シナリオを読んでもらった時の意見や感想を前向きに受け止めるようにしています。
なかなか厳しい意見もあったりしますが、受け入れて咀嚼して、直しの作業をいかに楽しみつつ挑戦するかが、きっと大事なのかなと思います。皆さんと一緒に、わたしも挑戦し続けて頑張っていきます!
※映画情報『このまちで暮らせば』『あかべこ』
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