初めての・・・
シナリオ・センター代表の小林です。昨日は、初体験をしてきました。
東阪企画のプロデューサー内丸さんのお誘いで、横須賀の海上自衛隊で、護衛艦と潜水艦の見学をさせていただいたのです。
一番大きいヘリコプター搭載護衛艦いずもと潜水艦せとしおです。
護衛艦いずもの大きさに圧倒されます。日本で一番大きな護衛艦です。
高さは49メートルという一大ビルディング。ひたすら見上げて、ほぉ~!
入口では、護衛艦の皆さんが敬礼してお出迎え下さり、海上自衛隊の真っ白な制服姿のカッコよさに魅せられます。
中に入ると、床そのものがそのままエレベーターになっており、甲板まで連れて行ってくれます。
ヘリコプター9機を搭載できる甲板は、テニスコート16面分の大きさだそうで、こんなところでテニスしてみたい。(笑)
こちらの内部を指令室から食堂、トイレまでくまなくご案内していただき、美味しいランチもいただきました。
甲板からみえるのは隣にある米軍基地。米軍の港の立地のほうがすこぶるよいそうで、艦長さんが「戦争はしてはいけないということだけではなく、負けるとこうなるということも教えるべき」とつぶやかれたのが印象的でした。
毎日、米軍基地をみながら敗戦国だということを一番感じているのは現場自衛官の方かもしれません。
沖縄がすぐに頭に浮かびました。
ご家族のことをお聞きしたら、ご家族の下に帰れるのは、横須賀に住んでいればまだよいようですが、月に2・3回だとか。潜水艦乗りは、どこにいくか、いつ帰るのかも家族にも教えないそうです。切ないなあ。 自衛官のご家族こそが日本を守ってくれているような気がしました。
机上の空論を述べてばかりいるお上の方々はどう感じているのでしょうか。
より強く
横須賀の潜水艦は、米軍基地の中にあります。間借り?
米軍基地の中はカリフォルニアだそうで、カリフォルニア州の州法が適用されています。学校から、映画館、マーケット、レストランなど東京ドーム50個分の敷地が米軍の街です。パスポートをみせました。(笑)
潜水艦の中に入られたことはありますか。全くこういうことに興味を持っていなかったので、驚きの連続でした。
まず、潜水艦に乗船するのが大変。
小さなハッチから垂直の延びた梯子を降りるのです。 乗務員の方に梯子の上下で、足をおけるところを誘導していただき、やっとの想いで潜水艦内に着地。
潜水艦せとしおは、潜水艦のなかでもとても大きく70人が乗務されています。
それでもまあ狭い狭い、司令官室と食堂以外はむきだしの機械の中。
その中で1ヶ月も2ヶ月も勤務されるのです。
魚雷の下で寝られる方もいらっしゃるとか。
どれだけ過酷な環境なんだと思いましたが、声をそろえて「なれれば平気です」 信じられな~い!!
次の任務のときは6人の女性自衛官も乗務されるそうで、お風呂も一緒、トイレとベッドだけは女性専用に分けるとか。
潜水艦の中では、本物の魚雷、ミサイルがむき出しに設置され、壁には「一撃必殺」の艦長訓示。「航海・合戦時には開けること」の張り紙。
ああ、この中は戦闘態勢が日常なのです。
「東日本大震災の時に、横須賀から護衛艦がみんな救助に向かったにもかかわらず、私たちは何も動けず、見送るだけで忸怩たる思いでした」とおっしゃったせとなみの艦長さんの言葉が胸に沁みます。
潜水艦の任務は、密かに人知れぬ海中で日本を守ることなのですね。
私は、自衛隊海外派遣も安保法制も反対してきましたが、護衛艦と潜水艦を見学させていただいて、より一層、戦争に向かうようなどんな些細なことも許さないことが平和への道だと痛感しました。
心優しく自分に厳しく任務に励まれる護衛艦、潜水艦の方々を、安易に死地に追いやるようなことを絶対してはいけない、見守っているご家族を決して悲しませてはいけないと強く思いました。
潜水艦せとしおのシンボルマークは、四神の一つで東方の守護神とされている「青龍」。「青龍」のご加護を得て任務を完遂するという願いを込めています。
お上は口だけですが、現場は命を張るのです。
上の者がちゃんと想像力を働かせて、危険な目に、悲しい目に合わせないよう心してほしいものです。
自分の知らない世界を垣間見ることは、自分自身が違う角度からものを見ることができることです。
自衛隊の広報を通すと見学ができるそうですから、体験されてはいかがでしょう。