事務局の斎藤です。
もうすっかり秋ですね。
春は出会いの季節ですが、9月からこちらの事務局にきた私にとっては、今まさに新たな出会いの時期。
出会いの場は……ライターズバンク登録での面談です。
広報として同席していますが、いろいろとお話する中で、生徒さんからよく出るのがこのご相談。
「企画書の書き方が、いまいちよく分からないんです……」。
きちんと伝わる企画書でなければ、どんなに魅力的なアイデアでも人にイメージさせることができません。
そんな悩みを解決するため、シナリオ・センターでは毎年、企画書講座を開催しています。
今年2016年は「売れるアイデア・企画の立て方講座~『武士の家計簿』『武士の献立』脚本の柏田道夫が教え る企画のコツ~」を実施しました。
今回はその模様を少しご紹介いたします!
“真夜中の妄想”に終わらない企画を
2016年企画書講座のカリキュラムは、
「映画・テレビドラマの企画と制作 求められる企画、映画とドラマの違い」
「売れる企画書の書き方 企画意図・人物表・シノプシスの押さえどころ」
「通用する企画のポイント タイトルとキャッチフレーズ 原作の見つけ方・料理法・まとめ」
「現場からの提言・プロデューサーより企画募集 アイデアをカタチにする」
――といった内容で全4回。
「通用する企画のポイント タイトルとキャッチフレーズ 原作の見つけ方・料理法・まとめ」では、ゲスト 講師として植田博樹さん(TBSドラマ制作部 プロデューサー)をお招きしました。
植田さんは『ビューティフルライフ』 『ケイゾク』 『SPEC~警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事 件簿~』シリーズ、 『安堂ロイド』 『GOODLUCK!!』 『ATARU』 『神の舌をもつ男』などのテレビドラマ のほか、『自虐の詩』など映画のプロデュースも手掛けていらっしゃいます。
講義では、実際のテレビドラマの企画書と、TBS社内での企画勉強会で提出されたドラマの企画書を参考に、 表紙・タイトル・キャスティング・企画意図・あらすじなどを通して、いかに人を惹きつける企画書にするか、を現役プロデューサーならではの視点で解説してくださいました。
植田さんならではの“目線”として、
【企画は、例えるなら生まれたばかりの赤ちゃん。だからこそ、企画書を書く上で大切なのは、そこにかける 思い入れ。でも、思い入れが強いだけではダメ。「真夜中の妄想」で終わるようなものではなくて、「放送に のせるもの」を考えてほしいですね。プロデューサーや編成部の人たちを「騙くらかそう!」という想いも15 %くらい頭に入れておかないと】
【視聴者は「カレーライスをください!」と言っています。それも、今まで食べたことがないようなカレー。 これがエンターテイメントの基本だと思っています】
【(プロデューサー業を続けるうえで大切なのは)初心に戻ること。企画したその一作は、そのときしか咲かない花。仕事に飽きがこないよう常に自分を戒めて、初心に返ることを忘れなければ、次の作品にも向かっていけるのかなと思っています。昔から、ふと思いついたアイデアを箸袋にメモしたりします。走り書きのようなものもあれば、数枚の企画書にしているものもあるし、カタチはさまざまですが、アイデアのストックは沢山あります。未だ実現していない企画もありますが、そういうことをしていくことが大事かな、と】
――とお話いただき、企画書の書き方だけでなく、そこにかける想いも聴講する貴重な機会となりました。
いま温めている企画は「真夜中の妄想」になっていませんか?
「カレーライスになっているか」と考えてみることで、映像化したい!という熱意だけではなく、魅力的な企画として、よりブラッシュアップされるのでは。
こういった熱い想いと魅力がつまった、植田さんがプロデューサーを務める新ドラマ「日曜劇場『IQ246~華麗なる事件簿~』」が、10月16日(日)21:00からスタートします。初回は20分拡大スペシャルです。
植田さんの新たなカレーライスを味わいましょう!