事務局の斎藤です。
前回のブログで、今年開催した企画書講座「売れるアイデア・企画の立て方講座~『武士の家計簿』『武士の献立』脚本の柏 田道夫が教える企画のコツ~」について触れましたが、今回もそのお話を。
ラストを飾る第4回目「現場からの提言・プロデューサーより企画募集 アイデアをカタチにする」のゲスト講師は有重陽一さ ん(日活 チーフプロデューサー)でした。
有重さんは、日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む、最優秀賞10冠を獲得した映画『八日目の蝉』をはじめ、『ヒメアノ~ル 』、『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』、『うた魂(たま)♪』(センター受講生作品)、『着信アリ』(3 部作)、『トクソウ』(WOWOW)など、多数の映画やTVドラマのプロデュースを手掛けていらっしゃいます。
今回の企画書講座では、受講生のみを対象に企画募集を行いました。
有重さんはどんな企画を募集したと思いますか?
プロデューサーの方はどんな企画を求めるのか、気になりますよね。
そこで、今回の募集内容についてを少しご紹介。
「なぜその企画を募集するのか」というプロデューサー有重さんの“意図”を知ることで、企画書を書くときの“題材の見つけ方”が分かりますよ。
いま、人が集うところや注目しているものに焦点をあててみる
有重さんが募集した企画書のテーマは、10代に人気がある新たなメディア・コンテンツを題材にしたオリジナル映画。
この題材について、
「これまで、邦画でも洋画でも、【Eメール×恋愛】 【携帯電話×ホラー】 【Twitter×サスペンス】と、その時代時代で 注目された新メディア・コンテンツを題材にした映画がヒットしています。
新メディア・コンテンツを取り上げることで、時流に乗ったリアリズムが、今までにない付加価値を創造しながら、観客に新 しい臨場感を与えます。
また、Eメール、携帯電話、Twitterなど、“人が集うところ”にはそれだけ魅力がある、ということです。
こういった、人の関心が集まるものをテーマにしたことも、ヒットの要因だと思っています」
と有重さん。
なるほど!
これを聞いて、以前、作家集団の生徒さんが「課題テーマが自由なため、自分が何を書きたいのか、分からなくなってしまい ました…」と話していたことを思い出しました。
有重さんが仰ったように、いま、人が集うところや注目しているものに焦点をあててみる。
そしてそこに、恋愛、ホラー、サスペンスなどなど、どんなジャンルを掛け合わせれば面白くなるか、を考えてみると、行き 詰まったときの突破口になるかもしれません。
加えて、有重さんは、
「映画制作も、核となるものが面白ければスタッフが“集い”ます。
つまり、特にオリジナル作品は、プロットやシナリオの面白さで勝負しないといけません。
微妙なニュアンスではなく、“一 言で言うと、こういうこと!”と分かるもの。
これをなぜ映画にしたいのか、という意図を3行で表せるような企画書だと、制作側もイメージしやすいかなと思います」
とお 話ししてくださいました。
なるほど!
もし何を書きたいのか、壁にぶち当たったら――
どんなもの・こと・場所に、「人=大衆」が集まるか、考えてみる。
その企画に、「人=制作スタッフ」が集まってくるか、考えてみる。
そうやって生み出した企画には、また「人=観客」が集まってくる、のでないでしょうか。
企画書講座では、こうした発想のヒントが満載です。
今回ご参加いただけなかった生徒さん、
来年はぜひぜひ、たくさんの「なるほど!」を実感していただきたい、と思っています。
企画書講座ほか、アドバンス講座いろいろあります!
企画についてはわかってけれど、やっぱり脚本が書きたい!書けるようなりたい!という方は、お気軽にシナリオ・センターまでお問合せください。シナリオ・センターの基礎講座は以下の通りです。
■シナリオ作家養成講座(6ヶ月) >>詳細はこちら
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