台東区商店会にドラマを
シナリオ・センター代表の小林です。さわやかな青空の東京ですが、今年も秋は短いようです。
昨日、台東区商店街連合会で「〇〇商店、〇〇商店街のシナリオ(物語)の作り方~あなたのお店のシナリオを(物語)を創ろう~」というタイトルで研修をさせていただきました。
脚本家の小山薫堂さんは色々なところで町おこしをされています。
たまたま小山さんが「語りたくなるストーリーがあるといい」と雑誌でお話しをされており、それをお読みになられた台東区商店会連合会の会長さんから「ストーリーづくりができないか」ということでお声をかけていただきました。
ドラマ性は焦点の魅力につながります。
昨今は、マス的な広告はあまり効果がなく、むしろSNSで最初は小さい声がだんだん広がっていくことの方が効果があるようです。
出身の上田監督の映画「カメラを止めるな」を例にとるまでもなく、誰かが「面白いよ!」というと飛び火のように広がっていきます。
それには、そのお店の、その商店街の誰かに伝えたくなる、話したくなるドラマが必要だと小山さんがおっしゃっており、それを実践的にやれないかとのことで、ワークを主体にした研修をやらせていただきました。
シナリオで考える
こういう研修には珍しくご高齢の方も多く、最初はちょっとワークに戸惑っておられ「できるかしら?」とおっしゃられる方も多く、実は私自身が戸惑っておりました。(笑)
ところが、シナリオを描いていただくと今までの心配が嘘のようにみなさんしっかり描かれており、なーんの心配もありませんでした。
最初に、ご自分のお店はどんなお店なのかということを10歳の健太君が質問する形のシナリオにお応えいただき、その後「お客さんに喜んでもらえたシーン」をシナリオで描いていただきました。
洋品店の80歳の店主は、お客様と前に買ってもらったシャツの話から、「奥さんが褒めてくれた」というお客様に「一番いいのは奥さんが似合うねといってくれるものを選ぶことだ」というシナリオを描かれました。
お客様の奥様に褒められるシャツを選ぶことは、お客様の似合うシャツのはずだという考え方、とても新鮮でした。
私もよく連れ合いが自分で買ってきたシャツなどを「なーに、趣味悪い」などボロクソに言ったりしているなあと思いだして、独り苦笑い。
80歳のちょっとダンディな店主が選んでくれる、奥様にも喜ばれるシャツって、なかなかのドラマだと思います。
そんなドラマ作りを楽しんでいただいた2時間でした。
シナリオを描くということは俯瞰でものをみること。
伝えると伝わるは違うこと。
皆さんに実感していただけたようで、帰り際に、「久々に盛り上がった講演会だった。またやって欲しい。」とおっしゃっていただき、ホッとしました。
常にお客様のことを考えていらっしゃる皆さんの意識の高さは、素敵なお店づくりをされているのだろうと想像できました。
今住んでいる大門には、芝商店街というのがあるのですが、ほとんどシャッター街。飲み屋さんとコンビニが少しあるだけで、商店は花屋さんとパン屋さんしかありません。
そんな商店街が多い昨今、少しでも、台東区商店会の活性化にお役にたてればと嬉しいです。
シナリオで商店も活性化してほしいです。
それぞれのお店で、商店街ですてきなドラマが見つけられますように。
シナリオ・センターならではのお手伝い
シナリオ・センターは、ジェームス三木さん、内館牧子さん、赤川次郎さん、鈴木光司さんなど600名以上の脚本家、小説家を業界一輩出した学校です。
シナリオの専門教育機関として、日本中のビジネスパーソンの想像力を豊かにするためのビジネスシナリオ研修を、シナリオ・センターでは2010年から実施しています。これまで8000名以上に受講頂いています。
商店街の活性化など、シナリオを使ってお手伝いもさせて頂いています。
詳しくは、こちらまでお問い合わせください。>>ビジネスシナリオについて