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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ひとは画一的ではなく、おなじ意見でも思いは違う……そこが人間

おっぱいマンション改修争議

100円玉

シナリオ・センター代表の小林です。連休を目前に控えて、慌ただしい日々を送られていらっしゃる方が多いようです。私も説明会の質問へのお返事を今週中に、お一人お一人にお返事しなければと、平静を装っているものの、案外必死です。(笑)
「10連休をとれ!」とお上から決められるのは、新天皇誕生とはいえ、嫌ですね。
働き方改革もそうですけれど、職種によっても働き方、時間帯ややり方もみんな違うし、ブラック企業の撲滅は大事ですが、画一的にやればいいというものではないと思うのです。 
ちゃんと色々な業種を見て、経営者ではなく働く人々の声を聞いて、何が必要か何が大事なのか、ちゃんと考えてほしいものです。
シナリオ・センターは、例年4月29日から5月5日まで連休にさせていただいていました。周りにうらやましがられていたのですが、今年は、27日土曜日は授業があるので、なんと9連休となり、世間より1日少ない。ちょっと悔しいです。(笑)
せっかくの連休ですから、皆さんはミソ帳をたくさん膨らませていただけるといいですね。
私は、この連休は段ボールと格闘して、まともに住める家にしたいと思っています。

シナリオ・センターの自動販売機、100円を主体にしました。
なぜかというと、私がこの半年ほど仮住まいをしていたところが港区芝だったのですが、まわりの自動販売機がほとんど100円主体だったのです。
大した額ではないのですけれど、100円で買えるって嬉しいじゃないですか。
同じ自動販売機で、同じ商品なのに、センターにある自動販売機は120円。なんか損した感じですよね。
ちょうど自動販売機の契約更新で業者の方がいらしたので、一も二もなくご相談して、今週から100円にいたしました。
気づいていただいたでしょうか?
 なぜか一番喜んでいるのが事務局スタッフ。100円玉一個だけで買えるというのはなんか嬉しいもんです。
子供の頃10円玉握りしめて駄菓子屋に走っていった気分です。
これから暑くなります。皆さんも是非ご利用ください。

おっぱいマンション改修争議

おっぱいマンション改修争議」(新潮社刊)
先日ちらっとお話した原田ひ香さんの新刊本です。
さっそく読ませていただきました。
前回いただいた「DRY」は、ちょっとホラー的だったので、ドキドキしながら読ませていただきましたが、怖くても惹きこまれてしまえば読むのはやめられないということがわかりました。
しかも怖いものは読み切らないとずーっと怖いもんです。(笑)
この「おっぱいマンション改修争議」はタイトル通り、まったく怖くはありません。
ですが、このマンション改修を巡っての人間模様、一人一人の思惑はホラー以上に怖いというか、心に突き刺さります。
今は亡き天才建築家が設計した通称「おっぱいマンション」
赤坂の一等地で、デザイン抜群の当時はあこがれの住居、今は終の住処として人気を保ち続けているのですが・・・。
デザイン重視の建物のため、築45年建物は重大欠陥、雨漏り、カビ、床のひずみなどいろいろ出てくる出てくる・・・で、マスコミも巻き込んでの建て替え運動がおきます。
でも、ただの建て替え騒動の始末記ではありません。
建て替え騒動は、亡くなった天才建築家小宮山悟に関わった人々の心にさざ波を起こし、人生最悪のドラマを生んでいきます。
そこには、死んでなおすべての人の中に小宮山悟が中心にいるのです。
キャラクターづくりのうまさと、関わる人々たちの事情の面白さ、構成が巧みで、 あっという間にこの争議の中に組み込まれてしまいます。
何故なら、それぞれくせのある登場人物の中に、自分自身を発見してしまうからです。
人間の持つ弱さ強さ、思い込み、思いやり・・・人生最大の危機は、人間というものを原田ひ香に見透かされていることかもしれません。

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