教育格差
シナリオ・センター代表の小林です。高知で大雨を降らせた台風は温帯低気圧になったそうですが、北日本にまた大雨をもたらすとか、本当に昨今の気象状況は、今までとは違います。
なのに、オリンピックと言い、災害対策と言い、前例どおりが相変わらずまかり通っているのか、想定すると大変だから考えたくないのか、旧態依然のまま。大丈夫なのですか。
このままでいくと、日本中、いや地球そのものが変わってしまうというのに、なんで真剣に考えないのでしょう。
真剣に考えているのは16歳の女の子だけですか?
大人よ、立ち上がりましょう。
「教育格差を超えて未来をつくる」をテーマに「朝日教育会議2019」がスタート。
第1回は東洋英和女学院創立135周年を迎えた東洋英和で脚本家の中園ミホさんが「花子とアン」を題材に基調講演をされました。
「赤毛のアン」の翻訳者村岡花子さんがでた東洋英和ということで、中園さんがお描きになった朝ドラ「花子とアン」(NHK)の脚本に込めた思いを語られました。
中園さんが「逆境を次々乗り越え、自分の力で人生を切り開いた花子のドラマを書こう」と思ったのは、村岡花子さんが翻訳した「赤毛のアン」の「曲がり角を曲がった時になにがあるのかは、わからないの。でも、きっといちばんよいものにちがいないと思うの」という一節に強く惹かれたからだとおっしゃいます。
女性であることや経済的に不利であること理由に夢をあきらめることのないように、その先に一番良いものがあるはずと必死に信じて歩いていける勇気やしなやかさを持ちつづけて欲しいというメッセージをドラマで訴えていらしたのです。
ドラマには、そうした大きな力があります。
私たちがドラマを描くとき、そういう力があるということを常に意識していきたいものです。
意識
「JASRAC音楽文化賞」記念講演に、出身ライターの坂口理子さんが登壇されます。
今回のテーマは、「社会に翻弄された音楽を辿って~明治から戦中、そして現代へ~」
坂口さんは、戦時下の音楽を題材にした映画「この道」で脚本を書かれたことから公演されることになったそうです。
「この道」では、作曲家山田耕筰(AKIRA)が、軍歌とも呼べる作品を手掛けていく理由を、詩人の北原白秋(大森南朋)に質され、創作の苦悩を抱えつつ自身の考えを切々と述べます。
一方の北原白秋は、失明した晩年、「この道」の作詞に込めた願いを山田耕筰に述懐します。
坂口さんには、これらのシーンで、脚本に苦労された点などを中心にお話してくださるようです。
日時:10月15日(火)15:30~17:30(第一部講演:第2部対談)
会場:古賀政男音楽博物館1F けやきホール(代々木上原駅下車徒歩3分)
JASRACのホームページのQRコードから10/10までにお申し込みください。https://peatix.com/sales/event/1327621/tickets
参加無料
坂口さんのお話しを是非とも聞いていただきたいです。
シナリオは、こうも語ることができる、こう訴えることができる、自然に考えてもらうことができる、視野を広げてもらうことができる・・・。何故なら人間を描くことだから。
中園さんの「花子とアン」も、坂口さんの「この道」も、私たちに映像を通して語りかけます。