災害、人災
シナリオ・センター代表の小林です。オーストラリアの山火事はいつになったら収まるのでしょうか。人間はもちろんのこと、動物たちにも大変な目に合っています。収束しても森はなくなってしまっているのですから、これからどうなるのでしょう。
それにしてもこれだけ科学が発達しているのに何とかならないものなのでしょうか。気候変動にもかかわるそうですが、ともかく一刻でも早く収束に向かってくれることを祈るばかりです。
災害というのは、人智ではままならないものですが、人心でいくらでも被害を減らすことができると思うのですが、日本の今の現状はどうでしょう。
阪神淡路大震災からこの17日で25年経ちますが、震災に合われた方々の心の傷は癒されることはりません。
それでも、それなりの生活ができるようになれば前を向く時間も増えていきます。とはいえ時薬(ときぐすり)は癒すことはあっても、完治させることはできません。少しずつかさぶたは作ってくれるのでしょうけれど。
昨年は台風、集中豪雨と、河川の氾濫・決壊で家が流されたり、土砂崩れでつぶれたり、悲しいことに亡くなった方が多数いらっしゃいました。
21世紀になって、大きな災害が増えているようにみえます。
東日本大震災、福島の原発、大分・熊本地震、北海道胆振地震、西日本、九州の集中豪雨など書ききれないくらい災害がおきていますが、どれも復興目覚ましくとは言えません。
2019年の台風被害では、ブルーシートのまま年を越され、その先に進んでいない方がほとんどなのだそうです。
前を向きたくても向けないではありませんか。心の傷は癒せないですが、せめて前を向けるよう手立てをお上が早く作り上げてほしいです。
消費税も上がり、復興税も払っているのに一体どうなっているのでしょう。東日本大震災で福島などからほかところへの避難された方々へ家賃を払えとかむごい仕打ちまでしています。
これこそ人心で解決できることで、戦闘機一つ買わなければ、少なくとも被災者の方々の家賃など屁でもないでしょうに。まずは、大変な人から手を貸しましょう。
災害に合われた方々を二度も三度も傷つけないでほしいと思います。これから温暖化でもっと災害が大きくなるという予想もあります。人を想うことができないと国は滅びます。
最近、ニュースみるたびに怒ってばかりいるねと娘に笑われます。私自身が温暖化にならなくては。(笑)
1989年
50周年の記録を作るべく昔の月刊シナリオ教室など読んでいます。
1989年に初めて消費税が導入されました。3%です。
シナリオ・センターはあえて導入せず、授業料は据え置きました。今回もそうしたかったなぁ。
景気が冷え込んでいるようですが、なぜか景気が悪いと創作したい人が増える傾向があります。
現実逃避?でしょうか。というよりは、動きが悪くなればなるほど、ご自分がなさりたいことが明確になるのだと思います。
お金ではない、心の充実が人として大事だということが見えてくるのではないでしょうか。
89年はとても素晴らしいことがシナリオ・センターでは起こっています。
当時人気の番組「木曜ゴールデンドラマ」(2時間枠・日本テレビ系列)で、「読売テレビゴールデンシナリオ大賞」というシナリオコンクールがありました。
この年、作家集団の小林近子さんの「神の思し召し」が大賞を受賞、大きな話題となりました。
なぜ話題になったかというと、この賞を受賞すると制作され放映されるのですが、小林さん72歳のデビューだったからです。
小林さんは確か60歳くらいからシナリオを描き始められました。そして約10年かけて、72歳で大賞を受賞。
誰もが喜んだのは、シナリオには、創作には、年齢は関係ないということでした。
いつから始められようと、歳を重ねようとも、書き続ければ結果がついてくるということを証明してくださったのです。
本当のことを言うと、20枚シナリオはそうお上手ではありませんでした。(ごめんなさい)でも、遅々とした歩みでしたが、楽しまれながらきちんと書き続けていらっしゃいました。
10年近く前ご葬儀に参列させていただいたとき、小林近子さんのご家族の方が「本当にシナリオを描くのが好きだった。シナリオ・センターへ行くのが大好きだった」とおっしゃってくださり、この受賞を親戚中で喜んだというお話聞かせていただきました。鎌倉から休まず通ってくださっていました。
私はよく説明会などで申し上げるのですが、「始めなければ何事も始まらない」し、「始めたら続けるしかない、やめたらそこでおしまい」と。
まさに、小林さんは体現してくださった。
創作こそ、年齢も性別もそのほか諸々なんの垣根もない、誰にも平等に与えられたものです。
シナリオとは限らず何かの形で、表現をするということをすべての方にやっていただきたいです。