新井一賞
シナリオ・センター代表の小林です。今日は新井一賞の締め切りです。5年前の創立45周年の新井一賞は、新井一の生誕100年記念で盛り上がり通常より多い783篇でしたが、今年はそれをはるかにしのぐ勢いで、バイトの封開けおばさんは、ベテランとしてお局様になれそうな勢い。
「ひよっこ」(NHK)の中で、主役のみねこちゃんがトランジスタ工場で、流れ作業のベルトを毎日止めてしまって落ち込む話があるのですが、それを見ながら「私も無理だなあ、トランジスタは作れない」と秘かにみね子ちゃん同様、落ち込んでいましたが、今は自信あり!できると思います。(笑)
こういうのを本当に嬉しい悲鳴というのでしょう。腱鞘炎になりそ!
創作の灯は、赤々と燃え盛っている・・・ホント涙が出るほど嬉しい。この灯を決して消してはならないと、私も燃えてきます。
こういう状況が続くと不安ばかりが募るものですが、それを断ち切れるのが創作の力なのだと思います。
正確な応募数が出たところで、最終審査をしてくださるジェームス三木さん、柏原寛司さん、清水有生さん、岡田恵和さんに本数をご報告して、驚かそうかと(笑)思っています。
栄光の新井一賞を受賞されるのはどんな作品なのでしょうか、今から楽しみです。
リモートドラマ
リモートドラマ、ちょっと勢いづいてきましたよ。
岡田恵和さんのリモートドラマ「五月の恋」がWOWOWで放映されます。
私は、ダントツに会話の巧い岡田さんこそ、リモートドラマの傑作を作られるのではないかと思っていました。なので、すごく嬉しい!
吉田羊さんと大泉洋さんのW主演で10分1話全4話のショート連続ドラマです。
5月28日夜9時よりYouTube WOWOWオフィシャルチャンネルとWOWOWメンバーズオンデマンドにて連日無料配信、6月2日23時45分よりWOWOWプライムにて連日無料放送だそうです。
岡田恵和さんは「通常のドラマ撮影ができない不自由な環境の中、だからこそ出来ることを考えました。
ピンチをチャンスにではないですが、素敵な俳優さんがいてくだされば、面白いドラマはつくれるはずだと信じて。
これ以上ない、吉田羊さん、大泉洋さんというキャスティング。二人のお芝居のみ。苦境の中、とても贅沢なドラマになりました。
二人の会話劇を楽しんでいただけたらと思います。(略)
吉田羊さんと大泉洋さんが演じてくれると思うだけで、もういつまででも書いていたい、いくらでも書ける脚本になりました。
幸せな場を与えていただきましたWOWOWさんに感謝です。
このドラマの吉田羊さんの役は、都内のスーパーで自粛中も働いている女性です。
医療従事者の方々はもちろんですが、皆が不自由なく暮らしていくために、あまり注目はされないけど外に出て働いてくださっている方々はたくさんいらっしゃいます。
そういう方々の頑張りを忘れたくない。心に刻んでおくことが作家のするべき仕事だろうと思っております。本当にありがとうございます。」とコメントされていらっしゃいます。
このコメントを読ませていただいて、「あまり注目されていないけど、皆が不自由なく暮せるように外に出て働いてくださっている方々の頑張りを忘れたくない。心に刻んでおくことが作家のするべき仕事だろうと思っている」と仰る岡田さんの作家としての佇まいが大好きです。
どこに目を配るか、心を寄せるか、人は誰も違うのですから、人それぞれ想い、お考えがあるでしょう。
私は、人間が好きであることがドラマを描く者にとっては大事だと思っています。
自分はどう思い、どう考えるのか、作家としての視点がしっかりと作れるのは、もしかしたらこの時期かもしれません。