デジタル

シナリオ・センター代表の小林です。このまま秋になるのでしょうか。今日も涼しい表参道ですが、そうは問屋が卸さないようで、また下旬あたりに暑くなるとか。
コロナも同じ様に、東京の感染者171名、決して少なくなっているわけではありません。
家庭内感染が増えていますから、夜の街だけでなく（その限定にも疑問ですが）、どこで感染してもおかしくない状況になっているということ、今以上に増える可能性が高いということでしょうか。
ともかく、どう気をつければいいかわかりませんが、コロナ禍も半年経って、ちょっと気が緩んできていますので、くれぐれもマスク、手洗いをして、気をつけましょう。

新首相は、デジタル庁づくりに力を入れているようですが、助成金のオンライン申請もやたらに支障をきたしていましたし、デジタル化っていうと、なんか新しい感じで、気分はいいのかもしれませんが、気分でできるものではありません。いいことばかりではなく落とし穴もいっぱい、そこを埋めてから動いてほしいと思います。
過日、カード会社から、私のカードを不正に使われているようだからストップしますとの連絡をいただきました。
「小林様は○○で▽▽を買われましたか」と聞かれ、○○にはまったく行ったことも買ったこともなかったのですが、「どうしてわかったのですか？」とお聞きしたら、AIで巡回していて、いつも私が買わない店、物などがあるとチェックがかかるのだといわれました。
その時は、未然に防いでいただいてありがたいことだと嬉しかったのですが、よくよく思ったら、私のことを全部知られているということ、すごーく嫌な気分になりました。
生半可な状態でマイナンバーだのを使ってデジタル化になったら、プライバシーもへったくれもありはしない、個人情報ダダ漏れの上、お上にすべて握られるということになりかねず、とっても怖いです。
これからは、銀行も紙の通帳をなくしたり、コロナ禍では特にスマホ決済、カード決済とかが喜ばれ、「ニコニコ現金払い」というのは減っていくでしょう。でも、ドコモ口座にもなりかねません。
なにが必要で、なにを生かすか、自分の頭で考えられるよう、自分自身を鍛えなくてはいけないと思う今日この頃です。

猫弁、復活！！

ちょっとコロナ禍で疲れちゃった皆様に朗報です。
6年ぶりに戻ってきました！猫弁シリーズ、待望の第2シリーズが始まりました。
「猫弁と星の王子様」（講談社刊）
あの見た目はちょっとさえないけれど天才的頭脳と何よりも他人の幸せを願って奮闘する弁護士百瀬。
彼を支える結婚相談所で働く恋人の大福亜子、百瀬法律事務所の秘書、美味しいお茶を入れてくれる野呂、おしゃべりでおせっかいだけど優しい事務員七重さん、百瀬法律事務所にいる猫たちを診てくれる美人女医まこと、亜子の後輩春美さん、百瀬と暮らすサビ猫テヌーや事務所にいるゴッホとその猫たち、覚えていらっしゃいますか。
この心優しい面々が戻ってきて、おせっかいな、ちょっとうるさいほどの優しさに依頼人たちを包んでくれます。

大山さんのキャラクターの作りは、本当に完璧。
なにしろ物語が始まると、登場人物たちのそのセリフ、その行動が、6年も前に読んだとは思えないほど、当たり前のようにわかってしまう、全くの6年のブランクを感じさせない創りに脱帽です。
6年で変わったことといえば、亜子の後輩春美さん。百瀬と亜子はまだ結婚いないし、ほかの誰も変化もないのに、ひとり結婚して、大きくなって登場します。彼女がまた色々ひっかきまわしてくれます。
お話は、百瀬が赤ん坊を預かるとことから始まって、入学金詐欺、死なない猫相談が絡み合って、予想もしない展開となっていきます。
こちらは読んでみてのお楽しみですが、大山さんの旨さは一つの事件だけでなく、いくつかの事件、事情を絡めて組み立てていく構成の巧みさです。
レギュラー登場人物たちの濃いキャラクターが、絡みあう事件をどんどん引っ張っていくその見事な展開に、この本から初めて読まれる方ももちろん楽しめますが、絶対に6年前に完結した5作を読みたくなるに違いありません。
「猫弁全集」お勧めです。

私は、吉岡秀隆さんの百瀬、杏さんの亜子、キムラ緑子さんの七重に会いたいです。
ドラマ原作として生まれた「猫弁」です。是非このお話もドラマ化してください。