緊急事態宣言
シナリオ・センター代表の小林です。もう6月ですね。はやっ!
今朝、赤坂山王病院の前をお年寄り数人がウロウロされていたので、「なにかなぁ」と思ったら、港区のワクチン接種会場でした。
こういう状態が今年いっぱい続くのでしょうね。ワクチンで無事にコロナが収まれば嬉しいですけれど。
オリンピックを中止にする気はなさそうですが、代々木公園のオリンピックライブサイト会場は中止になりました。
そりゃあ、そうでしょ、無観客といいつつ、人を集めるってどういうこと?ですもの。
無観客もなんだから子どもたちにオリンピックを見せようって話も、まだワクチン接種もできない若者たち、子どもたちは大丈夫なのですかね。
医療従事者の方々のニュースやドキュメンタリーなどを拝見すると、治療ができない、入院もさせられない、命を助けられないことへの忸怩たる思いがひしひしと伝わってきて、見ているだけでも辛い。
現場で頑張ってくださっている方々ばかりに重荷を背負わせて、その上、まだまだ背負わせる気なんでしょうか。
員数だけで、いいの悪いのと言っているお上は、本当にどう思っているのかお訊きしたくなります。
やることなすこと矛盾だらけで、緊急事態宣言延長されても変わらない、むしろ人出は多くなっていて、もう自助、共助だけではどうにもならない方たちもたくさん出てきていて・・・。
この始末はいったいどうつける気なんでしょう。
きっちり、落とし前をつけてもらおうじゃありませんか!
おかあさんの被爆ピアノ
日本映画の文化的、産業的復興と民主的な再生を目指して活動をしている日本映画復興会議が、「日本映画復興賞」を発表しました。
「おかあさんの被爆ピアノ」出身の五藤利弘監督とスタッフ一同に「日本映画復興奨励賞」が授与されました。
五藤監督とスタッフの皆さん、おめでとうございます。
全国で上映しながら、地道に広げていらした五藤監督の努力には頭が下がる想いです。
広島を舞台に、被爆ピアノを調律する調律師と出会い、被爆ピアノの存在と家族の過去を知った女の子の成長を描いたお話しですが、過去を知ることが、どんなにつらくても大事なことなのだということを教えてくれる映画でした。
汚い過去や、辛い過去を忘れたふりする、歴史的事実さえいいように改ざんする、そんな大人たちに、是非とも見てもらいたい映画です。
戦時中、音楽も映画も本を読むことさえ禁じられました。
文化芸術は、戦争に向かう人々の敵になりました。
過去をきちんと見なければ、未来へきちんと踏み出せない。今、コロナ禍で文化芸術がなおざりにされているのは、この戦争の時の精神と同じです。
コロナ時にドイツの文化相は「アーティストは不可欠であるだけでなく生命維持に必要なのだ」と言い切り、援助しました。
ドイツは、同じ戦争の過去を、過ちとしてきちんと見つめて、対処してきたのです。
それは誰もがわかっていることなのに、何故、日本の過去を美化することが日本のためになると思うのかわかりません。
真実を知ることはとても怖いことでもあります。ですが、それを乗り越えてこそ、未来、明日が生まれてくると思うのです。
五藤監督の「おかあさんの被爆ピアノ」は、日本人がいや世界の人々に忘れてほしくない原爆、唯一の被爆国日本で犠牲になった広島・長崎を、声高に叫ぶのではなく、ピアノというものに託して、過去をみつめることの大切さを教えてくれています。