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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

NEWビジネス

400年前なのに最先端!江戸式マーケ(文藝春秋刊)

シナリオ創ろ

シナリオ・センター代表の小林です。こんな全国的に大雨警報、注意報、土砂崩れ警報がでるのは初めてではないでしょうか。
北は北海道から南は沖縄まで1道1都2府43県すべてですからびっくりです。
本当にくれぐれも気をつけていきましょう。コロナ禍で避難するのも厄介ですね。
ワクチン接種も急に動きが鈍くなりました。感染者数も下げ止まりで、決していい状況ではありませんが、IOCの大声が響きわたって、オリンピックは無観客、延期、中止への声が小さくなっています。
やっぱり大声、上から目線が勝ちかと思っていたら、小池知事の率いる都民ファーストは無観客を都議選の公約にあげたとか・・・。
さて、足元から反旗?それとも小池さんのシナリオ?
だったら、もっと素晴らしいシナリオにしましょうよ。
もう中止はないのかと国民がイライラの沸騰点に達したところで、
「IOCにパンデミックでもやれと言われたけれど、都民の命優先ですから、バッハ会長に何を言われても、オリンピック止めます」と小池さん。
「G7でもヤレヤレって言われたけれども、それでも私は、日本国民の命が一番大事なので、中止の決断をしました」と菅さん。
支持率も上がり、名は子々孫々後世にまで残ると思うけど・・・。
どうですか、お二人ともやってみませんか。
ドラマは人の心を動かします。

400年前なのに最先端!江戸式マーケ

またまた、川上徹也さんのご本です。今月2冊目です。
いつもながら、切り口が素晴らしいんですよね、川上さんは。
さすが有名なコピーライターだけあってネーミングもうまいし、なによりも視点がすごいんです。
「400年前なのに最先端!江戸式マーケ」(文藝春秋刊)

起業した会社の9割以上が10年以内に廃業するといわれている現在に、創業200年以上の老舗は世界で2051社(日経BPコンサルティング・週年事業ラボ調査2020)あり、そのうち日本企業だけで1340社にのぼるそうです。
びっくりですよね、世界の200年企業の65%が日本企業なんです。
シナリオ・センターは、創立51年目。つぶれるつぶれると言われながら、なんとかコロナ禍も凌いで踏ん張っていますが、50年なんて、足元にも及ばない、まだまだ頑張らなくては。
200年以上生き残っている、老舗と言われる企業は、創業のポリシーも発想も素晴らしいけれど、古き伝統を守っているだけではないことを川上さんが教えてくれます。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というのはビスマルクの言葉ですが、今の日本のお上に見れば一目瞭然。
なんで、歴史に学ばずに改ざんばかり試みるのかなぁ。
ま、それはさておいて、なんで江戸式マーケなのかというと古い事例にこそ本質が隠れているからなのだそうです。
ただそこを学ぶときには、古い事例を抽象化する能力が必要だということでこの本ができました。
私は、「越後屋、おぬしも悪よのぉ、ハハハハハ」となにかと名前の出てくる三井越後屋が出てくるのは、そうだろうなと思いました。(笑)
今の三井住友銀行、三越ですからね。色々勉強のなることが多いのはわかります。
ところが、伊能忠敬、あの日本地図を作った方が、シニア企業の先駆けとして出てきました。
実は伊能忠敬さんは連れ合いの祖先なので、ちょっと親近感があったこともあり、びっくり。
酒造業が本業でしたが、50歳から起業して、米の取引、店賃貸などの不動産業、薪炭問屋金貸しなど多角経営の事業をしていて、天明の大飢饉の時には、佐原村の名主だった伊能忠敬が困窮者にも手を差し伸べたので、佐原からは一人も餓死者が出なかったそうです。経営には人心も大事だということですね。

川上さんは、昔の商法をそのまま解説するのではなく、具体的に何をしていたかを描き、今の事業としてそれがどう生き、何故200年以上続いているのか、どのようにその商法を使えるのか、実際にその経営術を今の企業にどう生かされているかを教えてくれています。

コロナ禍でこれからどうすればいいのか、悩まれている方必読の書です。
新しい経営展開のヒントが山のように描かれています。
「おっ!」と感性に触れるものがあったら、まずそこから動いてみてはいかがでしょう。
私は、大丸百貨店の創業者下村彦右衛門正啓に学びたいかなと。
「お客のためにならぬものは絶対に売らないように。目先の利益ばかりを考える商いは私は嫌いだ。
お客がどんなに急ぎでほしいものであっても、足元を見て高値をつけてはいけない。
たとえ、大名であっても、庶民の子どもであってもお客に上下をつけて接してはならない」

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