文化芸術の力
シナリオ・センター代表の小林です。予報ではずーっと雨模様です。
地域地域ですごい大雨になる線状降水帯とか、全国的に危ない状況のようです。
この頃の気候は本当にわからないです。
カナダでは異常な暑さのようですし、夏の暑さといい、雨の降り方といい、どんどん尋常じゃなくなっている感じがします。
先日の沖縄の雨もすごかったですが、他人事ではなく、いつでも自分に降るかかると気を引き締めていないといけない時代のようです。
くれぐれもお気をつけて下さい。
今日の東京感染者673名。せっかく小池知事が戻ってきたのに、減りません。
天岩戸のように小池さんの出現でコロナ退散になるのなら、よかったのですけれど。(笑)
今朝、外苑の銀杏並木の前を通ったら、ブルーシートと段ボールで作った奇妙なお城が出現していました。銀杏並木とはミスマッチな感じで。
会田誠さんの作品だそうで、「オリンピックに代表されるように、ポジティブな掛け声には危険なものを感じる」と会田誠さん。
なので、作品が設置された神宮外苑を「全体主義的な美学がある空間」ととらえ、そこに震災や経済的貧困をイメージさせるブルーシートとダンボールの作品を置くことで空間にねじれを生じさせると同時に、各地方の被災地に対する連帯やエールの意味も示しているのだそうです。
なるほど、異常な感じのミスマッチはそういうことだったのですね。
オリンピックと同時に「パビリオントウキョウ2021」という新国立競技場の周りに9つのこうしたアーツパビリオンを創っているそうです。
すべての制作者が会田誠さんと同じ考えかは知りませんが、隈研吾さんの建築物とか草間彌生パビリオンとかあるようです。
オリンピック関連かと批判的に思っていたのですが、会田さんの作品の意図をお聞きして、芸術はこうしたメッセージも出せるのだ、そしてこれこそが文化芸術の力なのだと思いました。
私たちはシナリオという形で、小説という形で力を出していきたいです。
雑談
7月になりました。今月はオリンピックが行われるかもしれないので、安全を考えてオンライン授業としています。
シナリオ・センターでは、講座同様に、ゼミナールも通学とオンライン併用のハイブリッド授業を目指して準備しています。
お家で参加できない方には、今までセンターの教室においでいただき、ご自分のPCやスマホを使ってZoomゼミに参加していただいていたのですが、ハイブリッドでできるようになりましたので、今7月からは手ぶらでおいでいただいても、Zoomゼミに参加できます。
「どうもZoomゼミは」と敬遠されていらした方も、ハイブリッドなら通学していただければ、いつもとほぼ変わらずにご参加いただけるので、よろしければ一度足を運んでみて下さい。なんでもものは試しです。
とはいえ、ゼミ生のほとんどの方が望んでいるのは、授業もさることながら、雑談だと思うのです。
オンラインでも会えるわけですが、わりと雑談というものができません。
落語の枕でもわかるように、無駄話っていうのが心和むんです。
岡田恵和さんのドラマを拝見するとおわかりいただけると思うのですが、とても心和むじゃありませんか。
ストーリーとしてはさほど何か大事件があるわけではないけれど、そこで暮らす人々の小さな心の揺れや想いをさりげないなにげない会話で紡いでいく・・・あの心地よさ。
人間の気持ちって、そんなところにあるような気がします。
たとえ暮らしていくことに汲々になっていても、ちょっとなごめる会話があれば力をもらったりできる、それこそが人間の営みだと思うのです。
だからこそ、岡田さんのドラマは面白い、人間の本質をついているからなんですね。
今年になって、東京では緊急事態宣言、まん延防止措置など何らかの規制がなかったのは28日だけなんだそうです。
そうやって頑張ってきたにもかかわらず、感染者が増える一方なら、やはりオリンピックは中止して、一日でも早いコロナ収束に真摯に(本当の真摯で)向かうべきだと思うのです。
ゼミの、講座の行き帰り、仲間とおしゃべりしながら歩くひととき、授業のブレイクタイム、そんな些細な時間、ふれあいが実はとても大きなことだと気づかされた私たちです。
一日でも早く、雑談、無駄話に花を咲かせられる日が来るように、私たちのできることを、おかしいと思うことには声をあげて、精一杯やっていきましょう。
オリンピック中止にしてください。