寅年
シナリオ・センター代表の小林です。コロナ東京感染者1桁台という日もありましたが、東京も札幌がちょっと増えだしたというニュースを聞くと、やっぱり第6波は来るのかと・・・。
川柳で「5波があれば6波と続くは当たり前」というのがあったけれど、まあ、確かに当たり前で、大事なのはどのくらいの勢いになるのかということと対応ができているかということだけですよね。
来年の講座スケジュールの検討をしています。
コロナ禍でどうもスケジュール作りが遅めになっています。去年もそうでした、どうなるのかなぁと思いつつ・・・決めかねて・・・。
今年も来年をまだまだ信じきれていない。なんかお上がGOTOトラベルみたいにドジ踏んで、またまた蔓延させたりするんじゃないかと。
でも、去年と違うところは、今までできなかったこの2年の鬱積をドーンとぶつけたくなって、面白いこと、楽しいこと、新しいことやりたくてたまらない。
私の年、寅年ですからね、ギアも入るというもの。
前にも言いましたけど420年に1回の壬寅(みずのえのとら)で36年に1回の五黄(ごおう)の寅が重なるという超めでたい、超運気の強い年ですから、やる気満々、前向きに、千里を駆けて(描けて)駆けて(描けて)いきましょう。
底力
来年は、いろいろなことにトライできるような環境を作りたいと思っているのですが、それと同時に一番大事な「底力」作り、いわば基礎体力(基礎技術)のアップの徹底を図りたいと思っています。
ちょうどドラマ誌で、テレビ朝日新人シナリオ大賞と創作テレビドラマ大賞の審査員の座談会が掲載されていて、触発されたというか、改めてやっぱりと思ったのが、「見せ方」と「キャラクター」です。
コンクールに突破するのは、魅力ある設定、いわゆる今までにないと思われるものが必要なのだと思います。
でも、どんな魅力ある設定でも、どんな話も創作テレビドラマ大賞で足立紳さんがおっしゃっていましたが「こういうテーマで描きたいということはわかるのですが、テーマだけになっちゃっているなと思いました。
ほとんどの作品で人間が弱い、キャラクターが描けていない。ドラマや映画はだいたいこんなものでしょ?という中で書かれているような気がした。」
NHKの訓覇プロデューサーは「ドラマには人の感情を描くことで見ている人の心が動くという基本があり、あくまで社会問題も人を描く背景に過ぎない側面がある」
テレ朝の座談会では、両沢さんや井上さんが山田太一さんのホームドラマの話をされていて(註:テレ朝の募集テーマはホームドラマ、来年は「家族」です)、「山田太一先生はテレビドラマは基本ホームドラマだと。ホームドラマですべてのテーマは描けると。経済だろうが政治だろうが教育だろうが、ホームドラマで描くんだよ」と言われていたそうです。
で、結局、足りないのは何かというと人間を掘り下げる力ではないかと思いました。
「テレ朝新人シナリオ大賞」で優秀賞になった大阪校の近藤真由美さんの「寄生虫女、にわとり男」もキャラクターのうまさで褒められていましたし、「創作テレビドラマ大賞」大賞のセンター通信科の竹川春菜さんの「月食の夜は」は、真正面から登場人物を描いていると絶賛されていました。
技術的な基礎力としては、魅力あるシーンを描くためのシャレードなどの技術を徹底的にお教えしたいというのもひとつありますが、何より一番大事なのはキャラクター。
キャラクターづくりは、ある意味作者の人間力にも関係してくると思います。「
いつも申し上げている「人間を見る目」「社会を見る目」「物事を見る目」三つの目を養いましょう。
「キャラクター」づくりは、魅力あるシナリオを描くための永遠のテーマです。