シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。明日から今週いっぱい留守にします。
高知へ行ってまいります。高知工科大学に次いで、新たに高知市教育委員会から教員研修のお話いただきました。いってまいります。
高知工科大学のキャリアアップ授業の成果でしょうか。新たに高知市教育委員会の教育研究所からご依頼いただき、学生向けではなく先生向けのシナリオ研修をやらせていただくことになりました。
今は、その用意で頭がいっぱいですが、「一億人のシナリオプロジェクト」が色々なカタチで動いていくことはとても嬉しく、「全国津々浦々どこまででも行くぞ!!」
今回は60名ちょっとの方との出会い、1億人に刻々と迫っております。(笑)
先は長いけれど、どなたかにシナリオを知っていただくと、その声が新たな方を呼んでくださって・・・とつながってきています。ありがたいことです。
引き寄せの法則って本当ですね。「こんなことしています!」って声を出せば引き寄せることができる、これからも引き寄せちゃうぞ!(笑)
これも引き寄せの法則ですね。思えば叶う。
中村柊斗さんから「天国の新井先生にようやく脚本が日の目を見ますと報告ができます」と言うお手紙をいただきました。
出身ライターの中村さんは、劇作家、小説家として活躍されていますが、初めて脚本を書かれたとのご報告でした。
7月5日「アオギリのたくして」(徳間文庫)が出版されますが、この本は映画化され、初めて中村さんが脚本・監督をされたそうです。
この「アオギリにたくして」の大本は20枚シナリオとして書かれたものだとか。それを膨らませて「シナリオ募ります」(現在のS1シナリオグランプリ)で「祈りの像」という作品で奨励賞を獲られました。
新井が存命の頃ですから、もう15年以上も前のことです。
中村さんは、新井が亡くなったとき、まだ脚本家として一人前になっていないことを詫びてくだったそうです。なかなか芽が出ない中村さんを励まし指導をしてきた新井を、生涯の師として想ってくださっています。
広島平和公園のアオギリの木の下で、たくさんの子供たちに被爆体験を語り続け、「アオギリの語り部」と呼ばれた被爆者の故沼田鈴子さんをモデルにして、被爆者たちの数奇な人生を描いた「アオギリにたくして」は、ひとしお中村さんにとって思い入れの深い作品です。
結婚式まで後三日、幸せな日々を得るはずだった節子の人生は、8月6日一瞬にして、一変する。自分の被爆した姿を映画で見た節子は、語り部になり、広島で被爆したアオギリの苗を全国、世界各地に移植し始める。
広まったこの活動に興味を引かれたライター千草が取材すると、原爆により足を失った女性の、壮絶な人生を知ることに・・・過酷にして清澄な女性の軌跡を描いた作品です。
モデルの沼田さんが語り部になるきっかけになったのは、米軍が撮影した被爆直後の映像「にんげんをかえせ」に負傷した自分の姿を発見したからだそうです。
自分の分身として被爆したアオギリの種や苗を送る「一粒の種まき」は、2010年には、被爆アオギリ2世の苗が、ワシントンのカーネギー地球物理学研究所に植樹され、2011年には金閣寺銀閣寺でも植樹されているのだそうです。
原爆は、原発とは違いますが、このモデルの沼田鈴子さんは、亡くなる最後まで、福島のことを心配し、原発を反対されていたとのこと。
日本は、世界唯一の被爆国です。8月6日、8月9日を決して忘れないことは、日本人の心として大事なことだと思います。
映画「アオギリにたくして」は、今年中全国各地を回るそうです。是非拝見させていただきたいと思います。
明日から6日まで、高知でシナリオを広めてまいります。(笑)
なので、日記はちょっとお休みさせていただきます。
帰りましたら、高知でのできごとをいっぱいお話したいと思っています。
8日にはお会いできますので、また読んで下さいね。