右足出して・・・
シナリオ・センター代表の小林です。冬季オリンピックも終わりましたが、アスリートの努力を無にするようなことばかりが起きて、アスリートの方々にたいしては惜しみない拍手を送りたいとは思いますが、大人たちのいやらしさばかりが目立つ爽やかなスポーツの祭典とは思えない、何となくすっきりしないオリンピックでした。
昨日、初めて知ったのですが、バッハ会長の銅像が北京に建ったとか。
歴代の会長の銅像があるという話ですが、オリンピックって「そこ?」って気がします。
オリンピックを盛り上げるためにとのことですが、であれば、活躍したアスリートの銅像じゃないですか、会長の銅像って何の意味があるのでしょうか。
もう名誉とお金にまみれた今の祭典はやめて、もっと違う形で、国と国が争うのではなく、アスリート個人が競い合う祭典にすればいいと思うのですが。
それぞれのアスリートの努力が、国につぶされないように、お上は「金は出すが口は出さない」を徹底するという・・・。
ま、スポーツだけでなくすべてにそうしてくれるといいのにと思います。(笑)
注目されるのはメダルをとったりするアスリートですが、その陰で挫折を味わっているアスリートも。
オリンピックに行けなかった人もいるし、けがで泣く人もいる・・・むしろ、圧倒的にそちらの方が多いと思います。
土曜日の朝日新聞朝刊の鷲田清一さんの「折々のことば」に、出身ライター岡田恵和さんのドラマのセリフが紹介されていました。
「とにかく右足出して、次に左足出して・・・それ続けていれば前に進むんじゃねぇ?」
現在放映中の「ファイトソング」(TBS)の一話で、空手の日本代表の夢を絶たれ、どん底にいる主人公に、一緒に児童養護施設で育った幼馴染がかけた言葉です。
夢や望みというのをいったん横に置いてとにかく動き出せば、やがて何かにぶつかる、何かが降りてくる、どこからか手が伸びてくる。
そんな奥深い大事なことを、こういうセリフでいえるって、何気に心に突き刺すって、岡田さんがセリフの妙手といわれる所以でしょうか。もう、ホント憎い!!(笑)
人生においてセリフ、言葉というものがどんなに重要なものなのか、脚本家だけでなく感じ取ってほしいです。
誰もが自分の言葉をきちんと探すようになれば、自分の想いや考えを伝えることができるということですから。
岡田さんの「ファイトソング」、私も力をもらっています。
新連載
岡田恵和さん大好き、大ファンの前川淳さんは、アニメ界の大御所ですが、アニメ、ドラマだけでなく漫画原作を始めててがけました。
しかも、漫画原作デビューなのに、連載デビューですからさすがです。
「アサシンズラビリンス~殺し屋迷宮~」月刊チャンピョンレッド4月号からです。
巻頭カラー見開きから始まります。
タイトル通り、殺し屋がいっぱいでてきます。殺し屋のキャラクターがみんなすごい。
いっぺんに殺し屋のキャラをしっかりと見せられる、わからせるところは見事。
前川さんからすれば当たり前のことかもしれませんが、嶋星光壱さんのスピード感あふれる作画と相俟って、早く2回目を読みたいと思わせられました。
まずは、殺し屋たちが、何故か迷宮に閉じ込められて・・・というところなのですが、そこに異分子を入れているのがミソ。
それってどういうことと思われたら、是非漫画を読んでください。19日に発売されています。
漫画もアニメもドラマも共通しているのは、キャラクターが一番ということです。
そして、トップシーン。主人公の魅力とともに、トップで思いっきり引っ張っていかないと、読者も視聴者も次をみてくれません。
次への展開をどれだけ期待させるかが勝負です。
前川さんの漫画原作デビュー、月刊誌です。1カ月待ち遠しいと思わせるだけのインパクトを毎号作り出していかなければいけない、大変なことだと思います。
毎週だって、毎日だって並みじゃできないのですから。
漫画原作者としての前川さん、アニメで培った腕前で、めちゃくちゃドキドキする漫画を連載してくれることでしょう。
楽しみですね。
昨年、初めて人気を博した「トップシーン脚本大賞」、今年もご要望に応えて募集します。
トップシーンだけで、ワクワクするドラマを競います。
タイトルと、イメージをかき立てるトップシーンだけを書いてください。
今回はお題があります。『恋愛もののトップシーン』
全体の設定やストーリーは関係なく、ただただ先が気になるトップシーンを描いてください!
締め切り3月25日金曜日20:30。奮ってご応募ください。