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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

差別

映画「破戒」

シナリオ・センター代表の小林です。やけに朝から猫の話題が多いなぁと思いながらテレビを見ていたら、今日は猫の日なのだとか。2月22日でにゃんにゃんにゃん。なるほど?(笑)
ちょうど見ていたテレビでは、人間の心を癒してくれる猫がいっぱいの福井のお寺を紹介していました。
お坊さんたちは猫のお世話が修行のひとつなのだそうです。
我が愛犬ハルのお葬式をお願いしたお寺にも悲しみに暮れている飼い主を慰めてくれる猫ちゃんがいました。
17年前に前の犬が亡くなった時は7・8匹いたのですが、ハルの時は最後の1匹になってしまったという猫ちゃんが控室で昼寝をしていました。なぜると、「にゃあ」となぐさめてくれました。
寂しさを吸い取ってくれるような「にゃあ」でした。「慰め猫」いいですよね。

そこここで、今日は猫グッズやお菓子が販売されているみたいです。どんなグッズやお菓子が出ているのでしょう。
表参道の原二通りにも、猫パン屋(?)さんがあります。
猫の顔の食パンとかフィナンシェ「ふぃにゃんシェ」など可愛くておいしいパンやお菓子を販売して、人気です。あ、チーズケーキも美味しいです。
昔から、私は猫の舌というチョコレートが大好きですが、犬は顔かたちが違う犬種が多いせいでしょうか、なぜか犬パンとかはないみたいですね。ちなみに犬の日(戌の日ではありません)は、ワンワンワンで11月1日なのだそうです。
人間の日はあるのかしら。すべてのものに愛を注げることは大事です。

破戒

最近、「ミステリーと言う勿れ」、「ホワイトドクター」「ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇」「ファイトソング」「ユーチューバーに娘はやらん!」「もしも、イケメンだけの高校があったら」「おい、ハンサム!!」等々漫画原作もオリジナルも含めて感じませんか?
正面切ってはいないのですが、ドラマの端々に危うくなっている社会の考え方に警鐘を鳴らしているような気がします。

昨日、大阪高裁が「強制不妊訴訟」で国にはじめて賠償命令を出しました。
昔の話ではないのです。旧優生保護法の基、知らないうちに不妊手術をされた聴覚障害のご夫婦と知的障害の女性の訴訟、わずか半世紀前のことです。
旧優生保護法「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護すること」
とてもひどい失礼な話です。しかも本人に承諾も必要ない、勝手に不良な子孫とみなされるなんて。
昔では済まされない、「生産性のない人はいらない」など考えている国会議員が多数、今現実に国を治めているところにいるのですから。怖いことです。
そういう気配を、映画界テレビ界は感じ取っているのでしょうか。
戦前も、きな臭さをいち早く感じ取っていたのは、文化・芸術の分野の方でしたから。

60年ぶりに、島崎藤村の部落民差別を扱った「破戒」が映画化され、話題となっています。
被差別部落出身の丑松の部落民(穢多)ということを告白するか否かの悩みを描いているのですが、1948年に木下恵介監督(主演池部良)が、1962年に市川崑監督(主演市川雷蔵)が映画化して、その時代時代で大きな波紋を呼びました。

今回は主人公丑松に、現在放映中の岡田恵和さんの「ファイトソング」の主人公の恋人間宮祥太朗さん。
出身ライターの加藤正人さんが脚本を担当されています。
加藤さんは「未だに部落差別は社会に残っている。
それどころか、外国人やマイノリティに対する新しい差別意識も生まれている。
人間の心から消えない差別意識というというものを常に意識しながら、現代に通じる『破戒』にしたい」
本当に差別というのは、常に心しないとすぐに出てくるものです。
だからこそ、常に向き合いながら、自分の想いや考えをきちんと持てるように、学んでいかなくてはいけないのだと思います。
私は、小説は学生のころ読みましたが、前2作の映画は見ていません。
その頃、映画屋の娘でありながら、映画なんて文学から比べたら、「この深いテーマを映画にできるわけがない」と差別していたので。(汗)
7月8日公開予定です。是非、拝見させていただこうと思います。

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