一番
シナリオ・センター代表の小林です。最強の寅年だというのに、この数カ月の世界中の振り回されようはなんでしょう。
日本でも御嶽山や阿蘇山などが噴火したり、地震がそこここであったり、トンガに次いでパプアニューギニアの火山も噴火・・・気候温暖化のせいなのでしょうか。地球規模でおかしくなっている今、紛争なんてしている場合かと思います。
むしろ、世界中が手を繋いで、この気候変動に歯止めをかけないと地球は滅んでしまいます。
未来を担う子どもたちのために、人類のために私たちが今一番大切にすべきことは、そのためにやるべきことは何なのか、世界中のお上に真剣に考えて欲しいと思うのですが。
ロシアの原発の占領はとても不安です。
広島・長崎のように原爆を落とさなくても、原発にミサイルでもドローン攻撃でもすれば、日本などは列島全部汚染され、簡単に滅亡です。
だからこそ、小説家の平野啓一郎さんはじめ良識のある方々は、今こそ廃炉に踏み切るべきだとおっしゃっていますが、その通りだと思います。
それなのに、核シェアリングなどとバカなことを言っている政治家の頭の中は、いつでも変わらず、自分だけは安全な場所にいると思っているのでしょう。情けないことです。
すべて自己責任を問われる国、自分で身を守らなければ生きていけない国民であることがとても悲しいです。
劇団青年座動画工房
先日、朗読劇が上演された「第2回シナリオ・センター舞台脚本コンクール2021」のグランプリ受賞作品茉莉花さんの「じいちゃんの店仕舞い」が3月11日より劇団青年座の動画工房から配信がスタートします。
今回も、昨年に引き続き、コロナ禍のため、舞台でのストレートプレイはできず、リーディング公演となりました。
青年座さんの大ベテラン山野史人さんが主人公を、片岡富江さん、尾島春香さん、宜野座万鈴さん、須賀田敬右さんの5人が、廃業間近のクリーニング店を舞台に、祖父と孫を通して、人と関わって生きていくことの大切さを朗読劇によって伝えてくれます。
この「シナリオ・センター舞台脚本コンクール」は上演を目的としています。
本来は、ストレートプレイで上演を目指しているので、朗読劇として描いていただく必要はありません。
すべての源が演劇、その昔ギリシャ演劇から始まっているのですから、朗読劇も同じといえば同じなのですが、ただちょっとだけ見せ方、聞かせ方の工夫が違います。
ですので、この「じいちゃんの店仕舞い」も演出の金沢菜乃英さんが、朗読劇としてどう見せるか伝えるか、作者の茉莉花さんと直しをして、より良い伝え方で上演しました。
月刊シナリオ教室2021年11月号に掲載されているシナリオと見比べながら、ご覧いただくと違いも分かって、とても勉強になるかと思います。
青年座の川上プロデューサーと「来年こそは舞台で上演したね」と言い合っていますが、それは昨年も言っていたのです。(笑)
いやいや笑いごとでなく悲しいことなのですが、悲観することでもありません。
舞台脚本(戯曲)ができれば、いかような形でも上演できるということもわかり、模索をすることで新たな見せ方もできました。
マイナスを数えるのではなく、プラスを数えて、次のコンクールへ挑戦していただきたいです。
なにしろ、プロの役者さんを使って、必ず上演するという戯曲のコンクールなど、なかなかありません。
つらい悲しい出来事の多い昨今ですが、想像の、創造の世界はどこまでも広がっていきます。
終わりのないはずのものに終わりが見えたり、先が見えないことに光が射したり、どう物事をとらえるかは作者の心次第。
今だから、こんな時代だからこそのあなたが表現したいものを、あなたが伝えたいものを目いっぱいぶつけてください。
「シナリオ・センター舞台脚本コンクール」は8月22日締め切りです。