松戸市立北部小学校の生徒さんたちが、市の公認PR動画を作成
シナリオ・センターの新井です。
2021年は、例年以上にキッズシナリオを実施してきました。キッズシナリオというのは、『シナリオの基礎技術』を、小学校や中学校への出前授業で伝えるというプロジェクトです。2010年から実施しています。
>詳しくはこちら https://congrant.com/project/kidsscenario/4352
2021年の特長は、タブレットを使った動画作りのために、シナリオの技術を教えてほしいという依頼がたくさんあった事です。
その一つが、松戸市立北部小学校での出前授業です。
なんと、北部小学校では、松戸市の重要文化財である『戸定邸』のPR動画を作成するというもの。
そして、できあがった動画は、市の公式サイトでPR動画として掲載されています。
「来て!みて!戸定邸」松戸市立北部小学校のSDGsの取り組み
>詳しくはこちら https://www.city.matsudo.chiba.jp/citypromotion/Together/hokubushou_SDGs.html
シナリオ・センターの役割
松戸市立北部小学校は、令和3年度よりSDGs(持続可能な開発目標)の研究推進校に指定されています。その取り組みの一つとして、5年生の総合的な学習の時間を中心に、自分たちが暮らすまちの魅力を再発見し、その魅力を伝えていくことをテーマに探究的な学習を進めてきました。
「来て!みて!戸定邸」松戸市立北部小学校のSDGsの取り組み より
そんな北部小学校から「子どもたちの力で、『戸定邸』のPR動画を作ることになったので、シナリオ作りからPR動画作りについて教えてもらえないか」というご依頼をいただきました。
いろいろと検索をしていた中で、キッズシナリオの活動を知り、お問合せいただいたとのことです。
コロナ禍ということもあり、学校としても外部から人を呼ぶことの難しさもある中でのご依頼です。二つ返事で、「わたしたちで良ければ!」とお伝えしました。
何を伝えるか、と、どう伝えるか
北部小学校でのキッズシナリオでは、すでにお子さんたちは、『戸定邸』については、色々と調べていました。
現地での写真撮影や、館長さんにお話を聞くなど、色々とされていたようです。
モチーフは『戸定邸』、素材は取材済み。
あとは、PR動画を作るために、
・何を伝えるか
と
・どう伝えるか
を、順番に考えていきます。
何を伝えるか、を整理する
取材をしっかりしたことで、伝えるべき素材はたくさんある状態です。だからこそ、ここで大切になるのは、取捨選択です。
取捨選択するためには、
・誰に向けて
・どんなテーマで
伝えたいのかを整理することで、方向性が定まります。
例えば、
・海外からの観光客にPRしたいのか
・歴史付きの年配の人にPRしたいのか
・低学年の子どもたちにPRしたいのか
対象によって、使うべき素材は変ります。
さらに、対象が異なれば、伝えるべきテーマも異なります。
海外からの観光客に伝えたいテーマと、低学年の子どもたちに伝えたいテーマが一緒であるわけがありません。
こうやって順を追って考えていくことで、子どもたちの頭の中で、考えるべきことが整理され、整理するなかで、どんな素材を使えばいいのかもイメージが湧いてきます。
どう伝えるか、を考える
伝えるべき対象、テーマ、モチーフ、素材が揃ったら、それらを使って、どのような動画にすると、より伝わるのかを考えます。
『どう伝えるか』を考えるポイントは、伝えるべき対象に抱いてもらいたい『余韻』から考え、そこから逆算して、素材をどう並べればいいのかを考えることです。
実際に子どもたちが作ったPR動画を見比べてみてください。限られた演出の中で、対象に合わせて、伝え方を工夫していることがよくわかります。
▼松戸市の公式サイトでも、本活動が取り上げられています。
https://www.city.matsudo.chiba.jp/citypromotion/Together/hokubushou_SDGs.html
動画作りのハードルは、下がった!
動画を撮って、編集をする事は今ではタブレット1つあれば簡単にできます。あとはどのように使えばいいのか、そして動画の構成をどう組み立てるのかさえわかれば、小学生でも自分たちの力で動画を作ることができます。
シナリオ・センターのキッズシナリオでは、これからもご依頼いただいた学校の期待に応えていきたいと思います。