お願い
シナリオ・センター代表の小林です。いい気候に、土日は人出はとても多かったようですね。
私も氏神様の赤坂山王日枝神社に孫のお宮参りにでかけましたが、とても良い天気で汗ばむ陽気でした。
これから、お出かけにはいい気候となりますが、またまたコロナも羽を伸ばし始めたのか、どーんと増えてきています。
拡大しないための方策を全くとっていない日本ですから、ちょっと気を許して人出が増えれば、当然増える・・・火を見るよりも明らかです。
何にも方策はないのでしょうか。世界中がコロナ感染しているのですから、収まりを見せた国から学ぶべきこともあると思うのですが、手洗い、マスク頼みしかやらない日本のお上って、何を考えているのでしょうか。
もうすっかり考えることを放棄しているようにしか見えませんが、確実にコロナで亡くなる方がいらしゃることを忘れないで欲しいです。
こんな時にお宮参りでもないのでしょうが、ご祈祷を受けたのは8人だけだったので、勝手ですが、ちょっとほっとしました。
この子の未来はどうなっているのだろう、明るい未来を感じられないことに苛立ちながら、神様に世界中の子どもたちに幸せな未来があるように深く深くお願いをしました。
自民党議員が一人1万円、ウクライナに寄付するという話をいかにも美談のように取り上げるマスコミもおかしいですが、寄付するのであれば、資産全部とはいいませんが、少なくとも文通費くらい寄付したらいかがでしょう。
名前を変えて何にでも使えるようにしようなんて言語道断なことを言っていますが、それより戦争が終結するまで毎月寄付してください。株が上がりますよ。(笑)
ひまわりは恋の形
出身ライターの岡田恵和さん、渡邉眞子さん脚本の映画「余命10年」が大ヒット中です。
観客動員200万人、興行収入25億円突破、まだまだ快進撃が続いています。
マスクもハンカチもぐちゃぐちゃになるほど泣ける映画として大人気なのだそうです。
思いっきり泣けるって、精神的はすごくいいストレス解消になるそうですから、どっぷりとドラマに浸って楽しんで号泣してください。
泣けるといえば、毎回究極のラブストーリーを書かれる小説家といえば、宇山佳佑さん。新作が出ました。
宇山さん原作の映画「桜のような僕の恋人」も現在Netflixで大ヒット中ですが、こちらは、中島健人さんと松本穂香さん主演でファストフォワード症候群(早老症)、早く年をとる病気の女性とのラブストーリーです。
そして、新作は「ひまわりは恋の形」(小学館刊)
「ひまわりは恋の形」は、1年に1週間しか起きていられない、陽を浴びると症状が進んでしまう未知の病気に17歳のある日からなってしまった雫と就職もままならないフリーターの葵井日向との究極のラブストーリーです。
365日のうち7日間以外はずーっと眠っている雫、その雫と愛し合うようになって、日向は人間としても仕事にも成長していくのですが、またそこに大きな障害が・・・。
ラブストーリーはカセが命とは言うものの、それにしても宇山さんは次から次へとすごい設定を作り上げて、泣かせてくれます。
最初の小説「ガールズ・ステップ」は、部員のいないダンス部でうまくいかない主人公が仲間と素晴らしいダンスを踊るようになる青春小説で、応援したくなる青春ものでした。
「桜のような僕の恋人」は早く老いてしまう病の彼女との出会いと別れ、「今夜ロマンス劇場で」は映画の画面から飛び出してきた主人公とのラブストーリー、「君にささやかな奇蹟を」はサンタクロース家という特殊な設定から始まります。
「この恋は世界でいちばん美しい雨」は事故にあい死ぬはずだった恋人同士が余命を分け合いながら生きて・・・。
「恋に焦がれたブルー」は高校の同級生で靴職人になった主人公と愛すると身体中に痛みが襲う奇病を持つ彼女と切ないラブストーリー。
どの小説も、設定に驚かされます。
ですが、設定だけでは心を揺さぶるラブストーリーにはなりません。
宇山さんの作る主人公たちのキャラは、スーパーマンではありません。性格も生き方もいまいちだけれど、恋することで成長していくちょっと欠けたキャラであり、愛すべき共感できる人々なのです。
「ひまわりは恋の形」は、1週間しか起きていられない、しかも夜だけしか行動できない雫とそのわずかな時間で恋に落ち、恋に生きる二人の描き方が見事です。それも、花というすぐに枯れてしまう短い命と、花ことばを使う巧みな伏線と演出に胸キュンさせられます。
究極の時間のカセ、病気のカセをこれほどまでにうまく使う作品は見たことがありません。
次から次へ襲う試練の山に悩み、傷つきながら、最後に到達するこれほどまでに美しい「生」に読者の皆さんは、堪能されることでしょう。
宇山ワールドに浸ってください。タオルハンカチ2枚の用意が必要です。