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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

庶民感覚

夏を向えて

シナリオ・センター代表の小林です。青空が見えるとちょっといい夏の雰囲気で、週末、久々にテニスを楽しみました。なぜか雨に祟られ、3カ月もご無沙汰だったので、仲間もとても楽しげでした。
コロナもそうですが、できないと余計したくなるのが人間の業、ここのところの人出が多いのも気持ちがよくわかります。
北京ではまたバーで感染者がでて、どーんと増えたとか。
解放されて嬉しくて外に出ちゃうと、またぶり返すようですね。困った、いつ終わりが見えるのか・・・。
日本は、毎日感染者は減ってきていてちょっとほっとしていますが、マスク、PCR検査なしの外国人観光客受け入れ、GOTOが動き出すとなったら、本当に大丈夫なのでしょうか。
悪い情報は表に出にくいだけに、どこまでホントなのかわからないまま、夏は熱中症が怖いからマスクを外していいといわれても、そりゃあ、ありがたいし、嬉しいけれど、不安もつきまといます。

毎日、何かしらの値上げ情報が出ていて、ついため息。
お上といい、日銀総裁といい、庶民の懐事情を何も知らないのか、知っていても関係ないと思っているのか、年金は減らし、賃金は上がらず、上がるのは物価と税金ばかり。
それで国民は「値上げ許容」って日本銀行総裁、どこを見て言っているのか、さすがに誰もが腹をたてましたよね。
今日は今日とて、お上は「他国から見たら、食品価格の上昇は低水準」だって、どの口で言っているのか。
1円でも安いお店探して、みんな必死に凌いでいるのに。
食べ盛りの男の子4人の子どもを持つ友人の娘は、ここ数年豚小間とひき肉でしか料理したことがない、親の差し入れが唯一の贅沢と。
みんな、必死に自衛している、フードバンクも子ども食堂も炊き出しも、困っている人で溢れかえっている、昨年よりもずーっと増えているのですよ、そんな状況は目に入らないのでしょうか。
それでも、そんなお上たちを、未だに信用している国民が多いことにも驚きます。
ちゃんと伝えましょうよ。ちゃんと怒りましょうよ。

描ける

今日は、国立演芸場新作浪曲脚本コンクールで奨励賞を受賞され、その後浪曲脚本家として活躍されている浦野ととさんがいらしてくださいました。
今月の23日にはお江戸日本橋亭で「植木屋一代」を浪曲師の国本はる乃さんが、7月9日には深大寺いづみやで「アンデルセンのリライト パンを踏んだ子~令和日本版~」を浪曲師の東家孝太郎さんが語ります。

浪曲は、最近ちょっと人気を盛り返してきました。
残念ながら、若い方にはあまり知られてはいませんが、明治時代から流行った庶民の娯楽の一つです。
浪花節とも呼ばれますが、三味線を伴奏に独特の節で物語を語ります。
浪曲は、講談やドラマと同様、一話完結から連続ものとあり、一話は大体30分くらいです。
浦野さんのおかげで、初めて浪曲を聞かせていただいたのですが、歌の分を節というのは知っていたのですが、セリフの分は啖呵というのだそうで、びっくり。「啖呵を切る」から来ているのでしょうか。
浪曲師には曲師という三味線の演奏者がついており、楽譜があるのではなく、浪曲師に合わせてというか、物語に合わせてというか、ジャズのセッションみたいにやるのだとか。
確かに、うまいなぁと思った曲師さんは、合いの手のタイミングとか掛け合いみたいに音の盛り上げとかの間合いがとてもよかったです。

古典はありますが、新作を創らないと浪曲そのものが廃れていってしまうので、浪曲の脚本は必要とされているのですが、あまり脚本家が育っていないのだそうです。
浦野さんも、ほんのちょっとしたことがきっかけで、浪曲脚本コンクールに応募され、浪曲脚本家に至ったとか。
浦野さんは、たまたまご親戚から三味線を譲られ、三味線で何をしようかと長唄や浪曲などいろいろチャレンジして聞きにいらした時に、一番浪曲に惹かれたのだそうです。
それまで浪曲など聞いたことがなかった浦野さんですが、出会いというのは不思議ですね。
シナリオには、色々なジャンルがあります。シナリオは、ある意味設計図ですから、どんなものにも必要なのです。
色々なものにチャレンジしてみて、ご自分との相性のいいものを探すというのもありだと思います。

6月15日からは「シナリオの技術で書く小説講座2022」も始まります。どんなものか、自分との相性を試してみるのもいいかもしれません。
先週「THEミソ帳倶楽部」でお話ししてくださった、出身ライターでありベストセラー作家の宇山佳佑さんは「自分は描けると思う気持ちが大事」とエールを送ってくださいました。

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