日常、上等
シナリオ・センター代表の小林です。世界中を見ても、気候変動は大きな災害をよんでいるようです。
今夜から明日にかけて台風11号は九州中国地方へ接近。
台風シーズンはこれからで、海水の温度が高いために大型になってしまう危険性や続々くるのではという予報も・・・。
災害大国の日本、人間の力は自然には抗えないのですから、防災を徹底したいものです。
今一番にやることは、国民の命を守ること。
災害を防ぐための努力、災害が起きた時の準備、それが一番先決ではないでしょうか。
ヨーロッパでは、各国で電力や物価値上げから国民の生活を守ろうと、それぞれ対策を立てています。
日本は?
私の周りでは、さほど困っている話は聞かないのですが、ちょっと目を向けると驚くほど困窮している方々がいます。
キッズシナリオが縁で、子どものために活動をされている方々や団体と接するようになりました。
実際に活動を見させていただくと、物価の高騰で1日1食しか食べられない子どもたちや、学費や教材費などが払えなくて学校へ行けない子どもが増えていることがわかります。
1ケ月電気代2000円のアップは、生活困難者は死ねというようなものだと聞くと、太りすぎるほど食べている自分が申し訳なく、少しでもできることをと思います。
なので、3個食べちゃうところを2個に(1個じゃないところが情けない)減らして、その分を食べられない方へ回すように心がけるようになりました。
きっと、お上はこういう状況を自分の目で見ていない、自分の耳で聞いていないのですね。
もし少しでもわかったのなら、少しでも感じたのなら、人として放っておけるはずもありません。
個人や民間でやれることは限りがあるのです。
亡くなった人にやらなくてもいいお金を費やすなら、生きている人に、これから未来を担うこどもたちに、国のお金を、私達が収めた税金を回してください。
国葬より今なすべきことはなにか、目を向けて欲しいと思います。
今何をして欲しいか、するべきか、下々の声を届けたいです。
東日本大震災以来でしょうか。この数年、ついつい言わずもがなのことを書くことが多くなっています。
ああ、楽しいことだけ、与太話いっぱい、書いていたいです。
エンタテイメントにできること
震災の時に、糸居重里さんが、被災地の高校生に「今、何が一番したい?」と聞いたら「恋バナ」といわれたというお話を聞いて、日常がどれだけ人の心にとって大事かということをあのとき強く感じました。
なんでもない日常の大切さは、ウクライナは言うにおよばず、世界中が何かと不自由な時代ですから、誰もが感じているのではないでしょうか。
こういう時こそ、日常をしっかりと暮らすこと、自分の表現したい、伝えたいことを表に出すことではないかと思っています。
コロナ禍で、すべての人が日常を奪われていますが、私たち創作に向かうものができることは、極上のエンタテイメントを送りだすことではないかと思います。
この秋も、出身ライターの方々に映画にテレビにと頑張っています。
印東由紀子さん「てぃだ~いつか太陽の下を歩きたい~」9月2日公開
川村元気さん(原作・監督・監督)「百花」9月9日公開
ブラジリィー・アン・山田さん「“それ”がいる森」9月30日公開
橋本東一さん「Fantasmagorie~The Ghost Show」10月1日公開
坂口理子さん「君を愛したひとりの僕へ」10月7日公開
坂口理子さん「僕が愛したすべての君へ」10月7日公開
鈴木光司さん(原作・世界観監修)「貞子DX」10月28日公開
嶋田うれ葉さん「天間荘の三姉妹」10月28日公開
松井香奈さん「わたしのお母さん」11月11日公開
吉田紀子さん「Dr.コトー診療所」12月16日公開
エンタテイメントは、心を穏やかにします。想像力を広げてくれます。
色々なものを見聞きすることで、自分の創作の幅を広くできますし、視点を作ることができます。
映画を観ると、それに付随して、色々なことを知りたくなったりしませんか。
私は、「島守の塔」をみたら、「ちむどんどん」ではなく(すみません)、沖縄のドキュメンタリー映画をみたくなって、五十嵐監督の著書「戦争がもたらすものを撮る」を読んで彼の視座を知りました。
「犬王」をみたら「平家物語」を、「プラン75」をみたら「もう親を捨てるしかない」などの老人問題の本を読みたくなりました。
そこからまた、見方、考え方が広がってきますよね。
偏狭にならずに、もっともっといろいろな見聞を広げなくてはと思います。