皆既月食
シナリオ・センター代表の小林です。今夜は、皆既月食が全国で見られるそうです。しかも天王星食も加わる(?)という皆既月食中に惑星月食が起こるのは442年ぶりとか。
442年前というと、安土桃山時代織田信長が活躍していた頃ですから、その時代の人は、皆既月食をどのようにとらえていたのでしょうね。科学音痴の私など、科学的にきちんと説明されてもよくわからないのですから、442年前の人々が見た時は、きっと恐れおののいて右往左往したのではないでしょうか。
皆既月食、消えていく姿をみました。神秘的。通りがかりの方と一緒にきゃあきゃあいいながら楽しみました。
第8波のコロナがまたきそうです、マスコミでは大きく取り上げていませんが、国内で8万人ちかい新規感染者がでているそうです。
なんとなく私の周りでも、何気にコロナに感染したという方が増えてきて、いつ感染してもおかしくないなと思います。
加藤厚労相が「第8波を念頭に医療体制などを先手先手で」と会見していましたが、いつでも具体的ではなく、政治家は「速やかに」とか「真摯に」とか言わない。
今回でいえば、どのように具体的に先手を打ってあるのかを教えて欲しいものです。
私の義兄は、息子夫婦がコロナに罹ったので濃厚接触者になり、心配なので、PCR検査を受けたいと医者に言ったら、受けなくても大丈夫の一点張りで、大喧嘩の末、やっと検査を受けさせてくれたとか。
PCR検査受けたいという人になんで即受けさせないのかわけわかりません。幸い陰性でしたが、医療体制に大きな不信感をいだいて何も信じられないと言っていました。
3年近くになるのに、なんで同じことを繰り返すのか、手を打てないのか、本当に疑問だらけです。
先手ってどんな手?
野田さん
年の終わりが近くなると、朗報がどんどん舞い込んできます。
「第42回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞」
優秀賞『狭間の世界』鵺野莉紗さん
「第15回島崎藤村記念文芸祭一般の部 創作部門」
大賞二席 松宮信男さん『「初恋」の人』
特別賞 牧田智恵さん『2910号室』
佳作出雲弘紀さん『精肉店最後の日』
小説でもどんどん結果を出してくれていますね。
おめでとうございます!今後のご活躍が楽しみです。
私は、人は皆違うからこそ伝える技術が必要だとお話しをしてきました。
そのために視野を広く自分の視点を持たなければとも。
ここのところ色々な創作者の方々の生きざまにふれる機会があり、人は皆違うからこそ、自分の「視座」をしっかりと持たなければ、視野も広がらない、創作の視点も見つけられない、伝えられるものも伝わらないのではないかと気がつきました。
昨日の夕刊に野田秀樹さんのお芝居のお話が載っていました。
過日、私が観劇したときのことを書かせていただいた「Q:A NightAtTheKabuki」がロンドンで公演されたことを軸に野田秀樹さんがお話しされていました。
野田秀樹さんの「Q:A NightAtTheKabuki」は30年前の瑯壬生(ロミオ)から「戦争が終わった日に、戦争は終わらない」という手紙を愁里愛(ジュリエット)が受け取るところから始まり終わるのですが、野田さんは様々な社会問題を演劇にとりこみ、観客に問いかけてきました。
今回のお芝居では、シェイクスピア(ロミオとジュリエット)、源平合戦、シベリア抑留を取り込み、戦争とはなにかという問題を提起しています。
野田さんは「自分が生きていてずっと気になっていること、おそらくみんなが気になっていることをたまたま書いてきた。カルトは、本当は旧統一教会過だけの問題じゃないんだけどなと思います。(略)」
「敗戦までの数年間、日本人はものすごい同調圧力の中で生きた。コロナ禍で同じようなことをやっている。監視し合って一緒のことをしていればいいからと」
「過去のことを含めて去の問題を解決しないまま、あるいは何かを考えて先に進まないまま、過去のものにしていくという日本人の癖がそのまま起きていると思う。忘却はいい作用もするわけで、忘れなくちゃいけない部分もある。ただ、歴史っていうのは、自分が若い時に思っていたのとは違って、忘れないことにしているものだけが残っているという気がするのです。」
野田さんの視座は、歴史とどう向き合うかということを常に問題意識として持たれていらっしゃるかと思います。
創作に携わる者は、自分の「視座」の確立から始めなければ、他人に伝えることはできないのではないかと思うのです。