今事情
シナリオ・センター代表の小林です。広島でG7サミットが始まりました。
G7のお歴々が原爆資料館に行き、原爆慰霊碑に献花したとのこと、画期的なことですが、それが核の歯止めになればいいのですが、広島出身の首相ですら、日本の「核兵器禁止条例」不参加に異議を唱えないのですから、どこまで世界に通じるのか・・・懐疑的になってしまうことが悲しい。
こういう世界情勢だからこそ、きちっと核廃絶に動いてほしいですよね。
岸田首相は、大きく「核廃絶」の声をあげて欲しい、あげるべきです。
原爆資料館も、どこまで見ていただいたのでしょう。
あの悲惨な状況を目のあたりにして、核は必要だと思う人はいないと思うのですが。
どうかいい成果をもたらして欲しいと願います。
コロナ感染の対応にあたった医師行政官の方に、今後のコロナについてのお話を伺う機会を得ました。
致死率は大幅に下がったとはいえ、新型コロナは、天然痘のように封じこめができないのだそうです。
天然痘はワクチンを打てば5~10年大丈夫なのですが、新型コロナのワクチンは半年くらいしか持たないので、重症化を防ぐ意味では効果があることがわかっているそうですが、感染の完全封じ込めはできないのだとか。
やはり、マスクはまだまだ必要なようです。
基本的には、個々で気を付けるしかないみたいで、早く効果的なワクチンが出ることを祈るしかありません。
ドラマ
WOWOW「連続ドラマWフェンス」が、モナコ公国主催の「モンテカルロ・テレビ祭」で最優秀賞に当たるゴールデンニンフ賞にノミネートされました。
「フェンス」は、5月20日(土)午前0時より全5話一挙放送されるそうです。
過日、この「表参道シナリオ日記」でもご紹介しましたが、本当に素晴らしいドラマです。
また日本の前線に立たされようとしている沖縄で、脚本家の野木亜希子さんは40日もかけて100人以上の方に取材されて、沖縄が抱えている特殊な事情を丁寧に紐解き、そのしわ寄せが立場の弱い女性への米兵の性犯罪へと向かっている姿を描いています。
広島・長崎の原爆、沖縄の基地問題、大きな問題を見ぬふりをしている日本のお上たちは、きちんと見つめるべきだと思います。
最近、社会派ドラマが増えてきているのは、こうした不寛容な時代のせいではないかと思うのですが、ドラマは見せ方ひとつでストレートではない伝え方ができるので、多くの人に受け入れやすく作ることができます。
コメディでもホームドラマでも、ラブストーリーでも、作者が何を描きたいかが一番大事ですが、それだけでは簡単に伝わりません。
作者の想いをどう伝えるか、作家の視点と見せるため(伝える)の技術が必要になります。
特に、ドラマの対立は、それぞれの想いを戦わせるためにも効果的ですが、ただ、それには、どちらも正しいのではないかと思わせないと、葛藤は深くなりませんし、対立も面白くなりません。
ご自分がいいなぁと思うドラマや映画をたくさん見ることで、ご自分の視点を育てていってください。
見せ方を知ることで、映像表現の技術の大切さも感じることでしょう。
描き続けることでプロの道へ進みますが、もうひとつ必要なのは作家の目。ご自分の視点・視座づくりにも力を入れてください。