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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人生

フジコ・ヘミング ピアノソロコンサートプログラム

生きざま

シナリオ・センター代表の小林です。今日も明日も熱中症厳重注意だそうです。お気をつけください。
ムシムシジメジメの表参道、どんよりした空、イマイチ気分を吹き飛ばしてくれたのは6月の誕生会。
スタッフ3人のために桃とバナナの2種類のキルフェボンのケーキを用意しました。
ランチを抑え気味にしたのに、私はなぜか2種類ともいただいちゃいました。
お腹はでっぷりですが心はすっきりの本日です。(笑)

フジコヘミングのピアノソロコンサートを聴きに行きました。
御年90歳。NHKのドキュメンタリーなどを拝見していたので、ちょっと心配な感じもあり、失礼ながら今聴いておかないと、と思って・・・。
確かに足元は危ない感じでしたが、ピアノに向かったら、それはそれは力強い音。
刺さりました。
私は、クラッシックには疎いし、難聴だし、専門的なことは全くわかりませんが、もう人間を越えてピアノと同化しているピアノの魔女?彼女のピアノの音色は、極彩色の絵。
油絵で描いた波が押し寄せ、樹々が震え、山が吼えるような、ゴッホ的なイメージが浮かんでは消え、浮かんでは消え。
うまく伝えられないけれど、ピアノの嵐の中に呑み込まれてしまいました。
ベートーベンの月光では、なぜか涙が。
初めて味わった感情、フジコさんの狂気(すみません)に翻弄されたひととき。
こんな時間も必要だなぁと、ひとりで夜道を歩きながら、ふと自分の人生を考えてしまいました。

知恵

昭和は遠くなりにけりだなぁとしみじみ思います。
今年半期でずいぶん著名人の方も亡くなられました。
シナリオ・センターでも後藤所長、高山由紀子さんと相次いでの訃報に、愕然としました。
つい先週、オペラ演出家の栗山昌良さんが亡くなられましたが、尊敬する大江健三郎さん、漫画家の松本零士さん、脚本家の竹山洋さん、中島貞雄監督、カッコよかった歌舞伎の市川左團次さん等々。
坂本龍一さんの遺志を継いで神宮の伐採、原発を止めたいと思います。

小説家で脚本家の平岩弓枝さんも今月9日に亡くなりました。
早くに直木賞を受賞され、小説家として有名な平岩さんですが、私は、東芝日曜劇場の「女と味噌汁」のシナリオが一番好きです。
「ありがとう」シリーズも「肝っ玉かあさん」シリーズも、毎週毎週待ち遠しく楽しんだほんわかとして気持ちの良いドラマでした。
平岩さんは、「御宿かわせみ」はじめ「妖怪」「風の墓標」など歴史・時代小説をたくさん書かれています。
小説家の諸田玲子さんが追悼文の中で、新田次郎賞を受賞された時に平岩さんから頂いたお祝いの言葉を書いていました。
抜粋させていただくと、
「平岩さんは、すべてが勉強だと言われた。
小説は氷山のようなもので、海面に見えているものはごくわずか、その下にとてつもなく大きな塊がある。
歴史の勉強はむろん、生きることも含めてきちんとした土台を作っておくことが大事で、ただし、知識をひけらかしてはいけない。
小説に描くのは学んだことのほんの一端でよいのだと、そんな話をしてくださった。」と。
この言葉こそが物書きの真髄なのだと思います。
時代を牽引してきた方々が逝ってしまい、ろくでもない人たちが社会を引っ張っていこうとしているのは本当に腹立たしく悲しいことです。
ちゃんと私たちは、先人の遺志を継いでいける創作者であり社会人でありたいと思います。

本科を修了された松島かれんさんが、ご自分の経験を基にして書かれました。
「東大生の合格手帳術」(JMAM刊)
東大へ入りたい人へのノウハウなのですが、「こんな自分のなりたいという夢」をまず持とうというところから始まり、このノウハウはすべてに通じると思いました。
合格スケジュールをコンクール応募スケジュールにしたら、まさにぴったり。
「夢を叶える」ということはすべて一緒ですね。
東大に入りたい方はもちろん、やる気はあるんだけれど、ちょっといつもくじけちゃうなという方、必読の書です。

過去記事一覧

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