国会中継
シナリオ・センター代表の小林です。今朝、国会中継を見ていて、「へー!」と思ったことがありました。
野党の代表質問の時、珍しく大方の議員が聞いているように見えたのです。
なんという表現だと思われるかもしれませんが、国会中継で議員席が映ると、大概居眠りしていたり、あくびしたり、あらぬ方向を見ていたり、如何にも「聞いてないもんね」の態度が見え見えで、こういう人たちに高い報酬を払うために税金を払っているのかと思うとムカムカしていました。
着替えながら見ていたので見逃したのか、ちょうど私が見た時だけなのか、今日は、案外ちゃんと聞いているようにみえて、びっくり!
まあ、びっくりする方が本当はおかしいのですが。(笑)
当たり前のこともできない人ばかりという情けない話ですが、こういう人を選ぶ方も問題がありますよね。国民は、忖度せずに「これぞ!」という人を選ぶべきです。
日本の議員は、国政に携わっているということをわかっているのだろうか、議員という立場はどういうものなのかわかっているのだろうか、といつも疑問に思っています。
何か事を起こしてときに、「コメントを差し控える」とか「誤解を与える言い方をした」とかいうのは、言ってはいけないことなのではないでしょうか。
議員は公人ですから、選んでくれた国民へきちんと話す義務がある思うし、私たちは訊く権利があると思うのですけれど、違うのですか。
コミュ力もなく、人の話も聞かない、自分の言葉で語れない人は議員にならないでください!!
蒼天の鳥
昨日もお話ししましたが、出身ライターの三上幸四郎さんが「江戸川乱歩賞」を受賞され、小説家としてもデビューされました。
「蒼天の鳥」(講談社)
めちゃくちゃ面白く拝読しました。
怖いのはイヤ、おどろおどろしいのが苦手という子供じみたところがある私は、どちらかというと江戸川乱歩のようなミステリーは好みではありません。(すみません<m(__)m>)
でも、三上さんの「蒼天の鳥」はあっと言う間に読み進んでしまいました。
大正時代は、平塚らいてふなど女性が新たな世界を作ろうとした時代です。
しかも主人公の田中古代子をはじめ、娘の千鳥も夫になる涌島義博も親友の尾崎翠も実在の人物なのです。
その実在の人物と怪盗ジゴマという架空の人物とをぶつけるというのがすごい発想だと思いました。
ミステリーの枠を大きく広げて、田中古代子という実在の人物を通して、作家としての女性活動家としての生きざまを描き、彼女の言葉に心が打たれます。
大正13年鳥取市。田中古代子は女性の地位向上を目指す「新しい女」、女流作家。懸賞小説で賞を取った彼女は、娘の千鳥と内縁の夫と三人で東京へ移住をしようとしていた。
活動写真「兇賊ジゴマ」の観劇中、火事が起こり取り残されてしまった古代子と千鳥は、本物のジゴマが現れ、殺人を犯すところを見てしまう。
そして、二人はジゴマに狙われてしまうが、ジゴマと対決する名探偵ポーリンのごとく、推理を働かせてジゴマに立ち向かっていく。そこには、驚くような真相が待っていた。
私の好きなしばたよしきさんが審査評の中で
「情景が映像的に次々と目の前に浮かび、登場する女性たちの服装などにもワクワクさせられた。
実在した人物たちをうまくフィクションに溶かし込み、時代性を存分に描いてあざやかな作品世界を創り上げている」(一部抜粋)
とおっしゃっているように、さすが脚本家の本領を発揮されていて、とても映像的なのです。
もう私の中では、田中古代子も尾崎翠も、涌島も、キャスティングできちゃいました。(笑)
江戸川乱歩賞は、その昔映像化していたこともあったのに、今はしていなくて残念なのですが、この「蒼天の鳥」は映像化したら、見事なドラマチックなミステリードラマになります。
脚本は原作者の三上幸四郎さんで。
鳥取県知事さんは、確か「鳥取県」売り出しに色々やっていらした覚えがあるのですが、是非、鳥取県がスポンサーになって、「蒼天の鳥」を映像化してください。ゼッタイにヒットしますから。ちなみに、作者の三上さんも鳥取出身です。