ボケ
シナリオ・センター代表の小林です。表参道は連日ライトアップで賑わっています。
ライトアップって、冬の夜のキーンとした冷たい空気と似合うような気がします。
私の寒暖差アレルギーも収まりつつあり、鼻水も減ってきました。でも、この話をすると、私も、私も、と結構同じ症状の方々がいらして・・・(笑)こんなの流行っても全然嬉しくない。
この歳になると友人の誰彼ともなく「ボケた」「忘れる」の話が出てきます。
人の名前が出てこない、食べたもの忘れた、何かをやろうとしたら何をやるか忘れた・・・etcetc。
で、お互いに安心し合うんですね、年相応と。
でも、中学校の後輩で、私より7歳も若いのに、なんでも忘れちゃう人がいます。
今をときめく(笑)低支持率に喘ぐお上のトップ岸田首相。
2019年の旧統一教会の関係者との同席報道に、覚えていないとか・・・。
心配です。国会で発言したことも、国民に約束したことも忘れちゃうんじゃないでしょうか、都合よく。
ま、今回の報道に対してはもちろん言えないだけですが、この彼の発言って、お会いした人に対してずいぶん失礼ではありませんか。
にこにこと笑って握手したり、名刺交換したりしても、忘れちゃうんですよ、その場限りで。
そういう人が国を司るって、大丈夫なの?
責任は取らない、他人のせいにする、忘れたふりをする、都合の悪いことは口を噤む・・・こういう人にならないようにしたいものです。
ただねぇ、最近、忘れたふりではなく、本当に忘れていることも増え・・・ああ、やばっ!
巻き込む力がヒットを作る 思いで動かす仕事術
今年の6月にフジテレビの村瀬健プロデューサーに、おいでいただいてお話を伺いました。
フジヤングシナリオ大賞を受賞されたばかりの生方美久さんを脚本家と起用してヒット作になった「silent」を作られたプロデューサーは、シナリオ・センターの受講生のみならずコンクールを目指している者にとって、素晴らしい朗報であり、希望の光であり、まさに神のような存在です。
聴講生全員が村瀬プロデューサーの一言一言に食らいつくように聴いていた姿を思い出します。
その村瀬健プロデューサーが「まるごと村瀬さんの仕事の仕方」を描かれた本を出されました。
「巻き込む力がヒットを作る 想いで動かす仕事術」(KADOKAWA刊)
この本を読んで、村瀬プロデューサーが数多くのヒット作を生み出すのは当たり前だと思いました。
村瀬さんがまだ日テレにいらした頃から私は存じ上げているのですが、その頃から熱い想いをお持ちの方でした。
その熱い想いがヒットを呼んでいるのですが、昔はちょっと違っていた気がします。
これは私の勝手な感じなので村瀬さんに怒られるかもしれませんが、今の想いは、みんなが共に感じられる熱い想いなのですが、昔は自分だけの熱い想いだったような。
テーマである「巻き込む力」を得て、村瀬プロデューサーは素晴らしい仕事を生み出してこられたのだと思います。
「得て」と書きましたが、これはご本人が創られたもので、自然にできたものではありません。そのことはこの本を読まれるとよくわかります。
脚本家としてのあり方にも通じるので、脚本家をめざす方にもとても勉強になるかと思います。
そして、「なんでこんないい企画が、面白いシナリオが売れないのだ」と思ったら、自分だけの熱い想いを他人と共有できる熱い想いに替えていく方法を学んでいただければと思います。
「企画のタネは探すのではなく気づくもの」と一番最初に書かれています。
まったくその通りで、Theミソ帳倶楽部もそのためにあるのです。
色々な人のお話を聞いて、ひっかかったり、不思議に思ったり、面白いと感じたことをミソ帳に貯めておく。
村瀬プロデューサーは雑談のタネを蓄えると言っています。
「企画書はラブレターみたいなもので自分の想いを相手に伝える場です」
あなたの企画は、相手に伝わりますか。
企画書の見本もあり色々とご紹介したいですが、クリエイターとしての大事なことが詰まっている本なので、是非手に取って読んでみてください。