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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

シナリオハンティング

過去のミソ帳倶楽部

見聞き

シナリオ・センター代表の小林です。今日は秋晴れっぽい表参道です。
連休もお天気のようで、久々に気持ちよいお出かけができそうですね。

新たな政府は防災立国を表明しています。といいながら、能登災害に対して、また中途半端に予備費から509億円の追加支出をするのだそうです。
必要な額は、どこから手をつけることが大事なのか、能登の方々が何を望んでいるのか、ちゃんとわかってのことなのでしょうか。本当にこれで事足ると思っているのでしょうか。
避難所に形ばかりで訪問に行くのならまったく意味はない、むしろ被災者の皆さんは不愉快になるだけでしょう。
そこで見聴きしたものをいかに心に留めて、実際に動いていくかが問題なのです。
能登の避難所などをまわった多くの政治家の皆さん、あなたは、体育館の板敷に段ボールベッドで毎日暮す被災者の方々の何を見ましたか、何を聞きましたか、そして何を感じましたか。
グリーン車やファーストクラス、高級車で行き来し、高級なベッドにふかふかの布団で寝ることができるあなたは、多くの他人と共に段ボールベッドで過ごす毎日を、先の希望が見えない焦燥を感じることができたのでしょうか。
プロレスの先輩の前田さんが石川県の馳知事に喝!を入れていましたが、前田さんのおっしゃる通り、馳知事は本当に感受性がないのか、万博にはお金を出しても、被災者に寄り添う姿もない。
それこそ被災地にいるのですから、わからないなら一緒に避難所に暮らして自ら体験してみてはいかがでしょう。
被災者の方々は絶対イヤでしょうけれど、数日でも暮させて、避難所の実際を感じさせ、被災者の方々はその間思っていることをすべて吐き出して、おもいっきりどついてみては(笑)と思います。
能登半島地震は、東日本大震災の動きからするとひどいものです。あまりにも対応が遅い!
上に立つ者の問題ですよね。東日本大震災の時は民主党政権。今思えば、少なくとも復旧に原発に自民党よりはずーっと頑張ってやっていたのだと初めて感じました。

引き出し増やせ!

明日のTheミソ帳倶楽部は、職業もののヒントが満載「〇〇の視点」シリーズです。『「刑事」の視点 鑑識係 編~』。
話題の警察ノンフィクション『鑑識係の祈り―大阪府警「変死体」事件簿』の著者村上和郎さん(元大阪府警察 警部)にお話を伺います。
研修科の職業ものにも出てくる『刑事』は、テレビドラマや映画でよく描かれているので、なんとなくわかった気で描けるような感じがしますが、案外本当のところはわかっていません。
今までと同じようなものを描いていてはだめとは言え、設定の奇抜さだけでは魅力的なドラマはできません。
では、どうするかというのは、作家の視点です。作品への切口です。
そのためには、色々なことを知っていることが大事です。
ドラマや映画を創る前にシナリオハンティングをするのはそのためですね。
「刑事の現場100回」ではありませんが、実際のドラマの場所へ行くとか、職業ものなら実際の職業の方にお話を聴くとかすると、型通りの知識からもっと広がってきます。
よくある話ではないものをどれだけ聞き出すかというのも、また思わぬヒントを見つけられるかというのが大事なのですが、ネットで検索するだけでは定番の者しか見つけることしかできません。
やはり実際の人に聞くことが大事なんですね。

この後25日の『Theミソ帳倶楽部』は出身ライターでドラァグクイーンのエスムラルダさん脚本の映画「まつりのあとのあとのまつり まぜこぜ一座殺人事件」の公開に合わせて斎藤監督もお招きします。
ドラァグクイーンや小人症など様々プロパフォーマーが織りなすヒューマンサスペンスですが、「まざこぜ」という表現でおわかりように、多彩なマイノリティの方々の生き方、考え方なども知ることができます。
創作者は、多くの知識・教養・体験などをどれだけ身につけているかが勝負です。
アンテナを張り巡らして、あなただからこその切口を作る、これこそが作家の視点です。
『Theミソ帳倶楽部』は、あなたのミソ帳を広げるためのものです。
うまく利用して、たくさんのミソ帳のページを増やしてください。

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