どこでも
シナリオ・センター代表の小林です。昨日今日はちょっと暖かい表参道です。
なのに、今朝の便で、副代表の新井一樹が、韓国の大学に講義へ行くはずでしたが、韓国が大雪でNGに。気候って違うものですね~。
「シナリオ・センター式 物語のつくり方」(日本実業出版)の韓国版もでたのに残念ですが、明日オンラインでの授業となりました。
いけなくなっても、授業ができるというのは本当にいい時代になりました。
コロナ前は、何かあるたびにお知らせにしても代講の日にちを作るのも大変でしたが、オンラインでできるというのは本当にありがたいです。
私は、アナログ人間なので、やはり対面が好きですが、それでも、海外や遠方の友人とテレビ電話やzoomで顔が見れるのは嬉しいものです。
シナリオ・センターも対面とオンラインのハイブリッドになって4年近く、受講生の皆さんのデジタル化も進んでいます。が、そこに足りないものを感じることも多々あり、便利さだけに甘んじないということは講師・スタッフともに心しなくてはと思っています。
シナリオ・センターの命は、添削です。
他のどこの学校とも違うのは、シナリオを描く宿題が出て、描いてくださったものをひたすら添削することです。
これこそがシナリオの知識を技術に変える唯一の力だと、創設者新井一が生んだ方法です。
添削は、マンツーマンですから、お一人お一人の受講生に向き合っていけるもので、講師も対面しているような気持ちになれるのが楽しいのです。
私たちの仕事は、描き(書き)続けることへの背中押し。
楽しんで描き続けていただけるように私たちも楽しんで背中押ししていきたいです。
べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~
来年のNHK大河ドラマは「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」、出身ライター森下佳子さん脚本。
「おんな城主直虎」(2017)に次いで二度目の大河ドラマです。
ふと思ったのですが、森下さんの大河ドラマの主人公は二人とも、さほど有名ではない、知られていない方ですね。
今回の主人公蔦屋重三郎は、写楽とか北斎とかの小説などには、版元ですから脇役としては出てきますが、主役としてはあまり扱われていません。
出身作家の野口卓さんの「からくり写楽 蔦屋重三郎 最後の賭け」(新潮文庫刊)はありますが、大河で急にクローズアップされて、小説でも主役としても登場し始めていますが、まだそこまでじゃないです。
江戸の出版王ですから、彼が始めた書店「耕書堂」は吉原大門の前、その後日本橋の通油町へ進出してきたので、台東区と中央区がPRに力を入れています。
大河とか朝ドラが御当地ドラマといわれる由縁です。なんと言っても聖地になると観光としては断然強いですものね。
台東区は「台東区大河ドラマ『べらぼう』活用推進協議会」を設置し、区文化振興課内に「大河ドラマ活用推進担当」を新設して、マスコットキャラクター「つたいやん」ロゴマークづくりなどまでしています。
年明けに物販や観光案内を行う「江戸新吉原耕書堂」を開設し、大河ドラマの初回放送日はパブリックビューイングも予定し、蔦屋重三郎役の横浜流星さんなどのトークショーも、また1月から縁の地を回る回遊バスもでるとか、まあ、すごい力の入れようです。
森下さんのシナリオの面白さは定評がありますが、この常に脇の存在だった蔦屋重三郎をどう描くか、むしろ脇キャラだったからこそ色々な形で描けるので、より面白いものになるのではと期待しています。
脇役のシナリオ・センターも、来年は55周年。主役の脚本家・小説家を目指す方々の背中押しをしっかり頑張りたいと思います。